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平成24年定例句会 | |||
開催日 | 課 題 | 佳吟賞 | 秀句賞 |
6月20日* | 残(ざん・のこり) | 川 井 | 萩 田 |
5月15日 | 長(ながい・ちょう) | 井 上 | 榊 |
4月17日 | 水(スイ・みず) | 松 岡 | 井 上 |
3月21日 | 乗る(ジョウ・のる) | 萩 田 | 松 岡 |
2月15日 | 明(めい・あかるい) | 榊 | 今 村 |
1月17日 | 風(カゼ・ふう) | 井 上 | 今 村 |
*最終回 |
平成24年6月20日 | 佳吟賞 | 川 井 | ||
課 題 | 残(ざん・のこり) | 秀句賞 | 萩 田 |
平成8年12月から15年7か月の長きにわたった句即快・川柳会もとうとう最後の句会となった。しかし台風4号の影響で全員FAXによる句会になってしまったのは、返す返すも残念であった。
振り返って見ると毎月水道の栓を捻り水を出すようにすらすら句が流れ出すわけではなく、頭を抱え絞り出す苦悩の毎月であった。しかしこれが脳の劣化に幾分なりとブレーキを掛けたかも知れない。
今月の題は「残」、さすがに来し方を振り返り感慨にふける句が多かった。佳吟賞は「自分史の老後飾った句即快」で思わず各人が膝を打って選んだ高得点の川井宗匠。長年当川柳会の世話を煩わした川井君に相応しく何よりの佳吟賞であった。秀句賞は最近亡くなった当川柳会会員であった尾崎君を思い出される句を生み出した萩田君が獲得した。
折角川柳を作るコツを覚えたのであるから、これからは偕行誌の川柳教室などに投句して枯れさせないようにと思ったりしている。
課題句 昭和ひと桁しないさせない食べ残し 井 上 数々の思い出残し観武臺 今 村 呑み足らず妻の残りをチラリ見る 大 石 佳 残業も家事は何時でもボランティア 川 井 残る日々笑い喜び食べしゃべろう 熊 本 十六年か名残惜しいな句即快 榊 残月が通勤バスの後を追い 萩 田 残り物期限過ぎても捨てられず 松 岡 自由句 蛙達が大喜びの梅雨の入り 井 上 太陽もほくろを付けてご愛嬌 今 村 予報士の予報逆手に雲走る 大 石 佳 自分史の老後飾った句即快
チャンスだとツリーに因む品づくり川 井 お中元ちょっと背伸びの品ときめ 熊 本 衣替え昔麻服今クールビズ 榊 先ず黙祷友の消息クラス会
駄駄っ児に手を焼く総理消費税重 本 秀 貴様俺忘れられない友送り 萩 田 年食えばわからんことの多くなり 松 岡
平成24年5月15日 | 佳吟賞 | 井 上 | ||
課 題 | 長(ながい・ちょう) | 秀句賞 | 榊 |
長かった寒さはついこの間だったが、東京は早や初夏。当句会は後1回となってしまい何となく名残惜しい。
今月の題は「長」、佳吟賞はまんべんなく各句得点した井上君、秀句賞は良いところに着眼した榊君の二人が獲得した。
課題句 佳 長椅子で毛布かぶってひと眠り 井 上 長説教点呼後模範生徒監殿 今 村 スカイツリー影の長さで高さ知る 大 石 いつまでも幼年でいて長生きし 川 井 一人での長生き見本そばにあり 熊 本 秀 長幼の序どこ吹く風のラッシュ時 榊 惚けもせず長寿万歳句即快 重 本 長連休夕刊もない所在ない 松 岡 自由句 佳 花びらも月も浮いてる露天風呂
カラオケで軍歌歌えば元気づき井 上 川柳会あと一回の名残かな 今 村 木々の枝緑の宿で蝉を待つ 大 石 一喜一憂天気予報でする暮らし 川 井 「お若い」と言われる人はお年寄り 熊 本 摩訶不可解合意承認非共謀 榊 テレビから明日の一面記事が見え 重 本 友が描く絵本に孫の顔が見え
つつじまつり善男善女の鐘ひびき萩 田 原発に思いそれぞれ節電し 松 岡
平成24年4月17日 | 佳吟賞 | 松 岡 | ||
課 題 | 水(スイ・みず) | 秀句賞 | 井 上 |
ようやく花咲く春になったと思ったが、東京はあっという間に桜も散ってしまった。当句会も今月を含め後3回となってしまい何となく名残惜しい。
今月の題は「水」、選句では井上君と松岡君が高点同点となったが、結局佳吟賞を松岡君、秀句賞は井上君の二人が獲得した。
課題句 過去は過去水に流して酒を酌み 井 上 吹き寄せられ水面を滑る花筏 今 村 激論も水掛け論で実りなく 大 石 血液サラサラ水と薬の医者通い 川 井 水替える金魚の世話より目玉焼き 熊 本 思い出の流れも清き木曽川や 榊 水団で生き抜いて来た力瘤 重 本 嵐過ぎ歩道に残る水たまり 萩 田 佳 妻病んで水の冷たさ指に沁み 松 岡 自由句 秀 茶柱が立った甲斐なく参加賞 井 上 失せ物の鍵が出てきた冷蔵庫 今 村 コダックの色落ち果ててセピア色 大 石 巨人軍その名に恥じぬ負けっぷり 川 井 おーいお茶言って淹れてるひとり者 熊 本 鳩がまたイランで要らんことを言い 榊 ソーラーも老いも御機嫌日本晴 重 本 アーカイブス友の元気な顔に会い 萩 田 佳 画竜点睛ビルの谷間に鯉泳ぐ
通院に馴染んだ妻の冬帽子松 岡
課題吟「水(スイ・みず)」 | ||
水替える金魚の世話より目玉焼き | 分かり難い。作者:水を替えると金魚は喜ぶ、しかし寡夫は目玉焼作り・食事が先 | |
嵐過ぎ歩道に残る水たまり | 情景描写だけ。主観がない | |
妻病んで水の冷たさ指に沁み | 作者:冬の朝の米研ぎの水は冷たかった | |
激論も水掛け論で実りなく | 年寄りは頑固、議論は長くなる。「実りなく」がやや甘いのでは | |
血液サラサラ水と薬の医者通い | 無理に「水」を入れた感じ | |
思い出の流れも清き木曽川や | 作者:名幼時代の校歌の一節、つい口ずさむ。すんなり作ったところに同感 | |
過去は過去水に流して酒を酌み | 後出の「旧悪を肴に宴が盛り上がり」と同じ酒を材料に上手く仕上げた | |
吹き寄せられ水面を滑る花筏 | 動きに魅せられているがやや情景描写的 | |
水団で生き抜いて来た力瘤 | 作者:戦後は水トンで生きてきた。思いを込めて痩せ腕を撫ぜてみる | |
自由吟 | ||
画竜点睛ビルの谷間に鯉泳ぐ | 作者:灰色のビル世界、色豊かな鯉幟。→絵の最後に目を入れた故事から考えると鯉幟は一寸大きいのでは? | |
コントロール効かぬ泌尿器もうご免 | 齢を取ることは悲しいことです | |
千鳥ヶ淵桜映して七十年 | 七十年をどう受け取るか?分かりづらい | |
八十かこれからやなと九十翁 | 句は面白いがこの作者は同じ材料を何回も使い過ぎ | |
コダックの色落ち果ててセピア色 | コダックのカラー写真のことらしいが、写真は「色落ちる」でなく「褪せる」では | |
失せ物の鍵が出てきた冷蔵庫 | 失せ物が今度は冷蔵庫から冷えて出てきた。一同失せ物はしょっちゅうと頷く | |
諦めが悪い俎上の消費税 | 一寸分かり難い。作者:民主党内で俎上に上げたが暴れまわっている | |
茶柱が立った甲斐なく参加賞 | 作者の言:どうもくじ運が悪い | |
こなた六人かたや二人目難産し | 分かり難い。作者の説明:相撲。大関は簡単に6人、横綱は二人目が中々誕生しない | |
通院に馴染んだ妻の冬帽子 | 奥さんの通院も長くなった様子。作者:暖かそう | |
旧悪を肴に宴が盛り上がり | 評前出「過去は過去水に流して酒を酌み」の欄参照のこと。酒を飲むには優等生よりちょい悪・悪ガキのほうが面白いとの意見有り | |
アーカイブス友の元気な顔に会い | NHKテレビを見ていないと分かり難い。元気な時代の討論会司会の岡村君の映像が流れたことを指す (注) | |
命令にまずもしもしで力抜け | とんちんかん、しどろもどろの大臣の号令では力が入らない | |
花の宴踊り出します紙芝居 | 賑やかな花見と踊りと紙芝居がどう結びつくか? | |
おーいお茶言って淹れてるひとり者 | 作者:独居老人はおーいお茶といっても出てこない、自分で淹れるしかない | |
ソーラーも老いも御機嫌日本晴 | 上手い。 作者:晴天でソーラー発電はフル稼働。モニターを見ている老人も御機嫌「日本晴だ」 | |
巨人軍その名に恥じぬ負けっぷり | どんな負け方か一寸分かり難い、鷹揚に?豪快に? | |
鳩がまたイランで要らんことを言い | 「害遊」する外交担当の某党最高顧問、困ったものです |
注:4/8昼NHK番組「社会保障と税の一体改革」の中で、40年前のアーカイブスが引用され、岡村君司会で消費税と少子高齢化、年金など、この問題が取り上げられ、若くて元気な時代の歴史的映像が放映された (萩田君撮影)
平成24年3月21日 | 佳吟賞 | 萩 田 | ||
課 題 | 乗(ジョウ・乗る) | 秀句賞 | 松 岡 |
今年はいつまでも寒い。でもこの日はいくらか春めいてきた。全国のトップを切って松岡君在住の高知市の桜が開花のニュースが聞かれた。東京は3月の終わりごろとか。
今月の題は「乗」、今月は「佳句が多く選句に苦労する」が参加者一同の感想であった。今月は佳吟賞を久しぶりに萩田君、秀句賞は松岡君の二人が獲得した。
課題句 敵陣へ一番乗りの武勇伝 井 上 軽快にバスに乗る時ワンタッチ 今 村 添乗の歌声残し走るバス 大 石 一杯ですぐ調子に乗る不思議 熊 本 煽てにもすんなり乗れる年の功 榊 視聴者を乗せて煽ってワイドショウ 重 本 佳 口車に乗って絶えない電話詐欺 萩 田 秀 春風に紙ヒコーキを乗せてみる 松 岡 自由句 羊頭狗肉英訳すればマニフェスト 井 上 人の数ほど携帯歩く繁華街 今 村 絆でも瓦礫受け入れ繋がらぬ 大 石 国債を国民が持つ日本良し 川 井 教会に誰が飾るかお雛さん 熊 本 がれき処理絆は何処地方エゴ 榊 腹の虫宥め賺(すか)して永らえる 重 本 佳 雪道の散歩で犬は大はしゃぎ
寒い春も花粉遅れず飛び始め萩 田 断捨離で八十年の垢落とし 松 岡
課題吟「乗」 敵陣へ一番乗りの武勇伝 戦時中の少年雑誌の表題風 煽てにもすんなり乗れる年の功 作者:煽てと知って悪乗りして楽しむ年寄りになった 軽快にバスに乗る時ワンタッチ 電車、バスがICカードで手間取らず乗れる 視聴者を乗せて煽ってワイドショウ 作者:TVで国政批判して煽っても反論できない政治家、腹立たしいことよ 相乗効果で川柳やってボケ退治 ここで言う相乗効果は? 春風に紙ヒコウキを乗せてみる 秀句賞に相応しい佳句。作者:ようやく春に、春風駘蕩。 添乗の歌声残し走るバス 団体旅行・観光のバスの風景が目の辺り浮かぶ 一杯ですぐに調子に乗る不思議 作者:仕事中は存在が薄いのに帰りに一杯飲むと俄然元気になる不思議な奴 口車に乗って絶えない電話詐欺 作者:バスに乗ると詐欺に注意と放送、銀行では送金に身分証明をと変な世の中になった 自由吟 絆でも瓦礫受け入れ繋がらぬ 「絆」という字を軽々しく使うなと言いたい 羊頭狗肉英訳すればマニフェスト 痛快な皮肉 腹の虫を宥め賺(すか)して永らえる 腹の虫を83年も宥め賺して生きてきたなあ 人の数ほど携帯歩く繁華街 繁華街を歩いている人で、携帯(最近はスマホとやら)を持たない人はいないのでは 断捨離で八十年の垢落とし 作者:身辺を整理してさっぱりした気分です がれき処理絆は何処地方エゴ 作者:震災直後は絆とかで助け合いの大合唱、いざとなるとエゴで逃げる。情けない 教会に誰が飾るかお雛さん 作者:教会のホールに7段飾りのお雛さん。マンションでは大きくて飾れないか 雪道の散歩で犬は大はしゃぎ 作者:2/29は大雪・積雪、脚の短い犬が腹を擦りながら大はしゃぎ 国債を国民が持つ日本良し 大借金を国内だけで抱える程愛国心に富んだ国? 子や孫に美田残さず良き時代 意味が分かりにくい 寒い春も花粉遅れず飛び始め 作者:冬が寒くても季節はやってきてスギ花粉はちゃんと飛び始めた 衆議すれど公論のない政(まつりごと) 作者:国会は党利党略の評議を公論と称し、本来の民意の意味の公論はそっちのけ 少子化に大臣多産の珍現象 作者:少子化が大問題なのに愚劣な大臣は多産 真似しても龍馬になれぬ絵空ごと 作者:真似して「八策」とか、本当に国はよくなるの? 齢聞けばまだ八十とことも無げ 作者:元気ジジババは歳を取るのを忘れたのか 八十路じじ手伝いたがる雛まつり 作者:八十爺さんが嬉しがって手伝いしたがる 児童より父兄の私語が耳ざわり まず父兄(主に母親では)の方にしつけが必要 スハ地震机の下に頭入れ でも尻までは隠せない
平成24年2月15日 | 佳吟賞 | 榊 | ||
課 題 | 明(めい・あかるい) | 秀句賞 | 今 村 |
立春は過ぎたが日本海側、東北・北海道は連日吹雪に見舞われてりる。東京も2/23の夜は積雪に見舞われた。春はまだ遠い様だ。
今月の題は「明」、川柳会もこの6月で一旦の区切りをつけるということで諸兄は張り切って作句・投句となった気がする。
毎月の諸兄の句を眺めていると、テレビ・新聞から得られた社会の状況、日常生活・身の回りが様々に映し出され、敏感に反応していることが窺える。また齢をとっても結構酒を飲んでいるようだ。今月は佳吟賞を榊、秀句賞は今村の二人が頂戴した。
昨年末と1月の句会で、「句即快乃会」川柳会も終了することとなったが、その後、幹事の負荷を軽減する方法を考えて何とか継続できないかという熱心な意見も多く、改めて協議して「句即快乃会・第2ラウンド」を有志で発足する事になった。(要点以下)
@有志で会費無料 A本年10月より 2、4、6、8、10、12の偶数月に開催
B出席者は投句3句を記載した句箋と川柳一覧記入表(用紙)を持参
C句会は吟行と同じ要領で、回覧した句箋を各人転記し、選句し佳吟を選ぶ(結果をホームページに掲載)
D会場に来れない遠隔地の諸兄で希望者は毎回2句をホームページに掲載
これにより従来一人に負荷をかけた川井君の負担を軽減して、頭脳の鍛錬を継続できる見通しになった。
課題句 禁酒するのは明日からだと今日も飲み 井 上 秀 明け方に寝床とトイレ綱引きし 今 村 窓の雪新聞は無理この明り 熊 本 佳 明日ドック今日はやめとこ禊ぎ酒 榊 照明が舞台効果を盛り上げる 萩 田 自由句 豪雪を他所に勿体ない程青い空 井 上 答弁に詰まって使う腹話術 今 村 来るべき地震想定内と覚悟する
足場くむ手ぎわ足わざ離れわざ大 石 豪雪も又嘗てなき天仰ぐ
こんな時しか会えないと家族葬川 井 絵手紙をほめられ嫁が好きになり 熊 本 佳 船長は落ち場所アダと逃げを打ち
尖閣に上がっただけでニュース種榊 支援買いやはり酒をと左利き
腕白の寝顔やすらな贈物重 本 恵方巻き北北西を向いて食べ 萩 田 伴侶という六十年の絆かな
爺さまは宅配オタクで満足し松 岡
平成24年1月17日 | 佳吟賞 | 井 上 | ||
課 題 | 風(カゼ・ふう) | 秀句賞 | 今 村 |
平成24年の川柳会が幕開き。新年も、世の中は昨年の大震災、原発事故に続き、世界経済、釣られて日本経済もさらにおかしくなり、その上だらしない政府・国会で鬱陶しい幕開きとなった。
今月の題は「風」、諸兄の発想も冬の寒風・すきま風、風雲を巻き起こす英雄待望、放射能汚染の風評など多岐に渡った。
自由句を含め今の世に怒りを込めた思いが、佳句を生んだという井上君が堂々の高得点で佳吟賞を獲得。秀句賞は松岡・今村の二人の句が同点であったが、昨年末松岡君が佳吟賞であったので譲り、今村が頂戴した。
昨年末の句会で、川井十郎君から幹事辞退の申し出あり、当面半年程度は続けて貰うようお願いし、その後様子を見ながら交代・川柳会の終了などを改めて図ることにしたが、新年を期に改めて相談し、本年6月で平成8年12月に発足し15年余の経た「句即快乃会」川柳会も終了することにした。
今後とも継続したい向きは偕行社の川柳教室を利用するなどされたい。遠隔地の諸君に幹事よりこの旨連絡することとした。
課題句 佳 待つこと久し陋習破る風雲児 井 上 秀 風の子も八十路迎えて風を避け 今 村 風評に故郷(ふるさと)離れ空に星 大 石 風力の電気で暮らすエコの国 川 井 独り居の老いを悩ます風の音 熊 本 時は今誰(た)ぞや期待の風雲児 重 本 松風の音も懐かし入校日 萩 田 寒風にタスキをつなぐ若人ら 松 岡 自由句 佳 頑張れといいつつ瓦礫お断り
天下国家が四億円の隠れ蓑井 上 この人も二回寄越した年賀状 今 村 耳奥に残る海鳴り人を呑む 大 石 出頭の犯人ニセと追い返し 川 井 腹ごなしついでに拝む初詣 熊 本 初詣年に一度の功徳かな
泣き叫ぶそれにしてもの演技力榊 生煮えで期待も泡のどじょう鍋 重 本 初競りの高値寿司屋の大鮪 萩 田 また一つ歳をとったねと屠蘇を注ぎ 松 岡
課題吟「風」 風の子も八十路迎えて風を避け 昔は伊吹颪立ち向かったが、今は閉じ籠り勝ち 風評に故郷(ふるさと)離れ空に星 意味が通じ難い 時は今誰(た)ぞや期待の風雲児
待つこと久し陋習破る風雲児このタルンだ世を直す英雄出よ。1.2句がガッチンこ!! 1句:表現が古めかしい 原発汚染処理風評に苛(さいな)まれ 理屈ぽく表現が硬すぎる 寒風にタスキをつなぐ若人ら 題材よく表現巧み
作者:箱根の山は天下の険、今や若者練磨の場風力の電気で暮らすエコの国 北欧の風力発電の国の話、小さい国だからできるのだ 松風の音も懐かし入校日 作者:入校式の日、夕日の森で父兄と写真を撮っていた。懐かしい思い出 独り居の老いを悩ます風の音 近頃の家は風の音は聞こえ難い? 隙間風程度か
作者:老妻に先立たれ暖房も一人では効率悪し。寒に入って冷たい風が吹く。風呂に入って寝よう自由吟 生煮えで期待も泡のどじょう鍋 何かあると「どじょう」総理を連想
作者:政治決断遅、議論ばかり、白け気味初詣年に一度の功徳かな
腹ごなしついでに拝む初詣
山の上甘酒飲んで初詣寒い中初詣は感心、だが
1・2句:どちらも身勝手、ご利益はなさそう
3句:参詣したらサービスがあったとか出頭の犯人ニセと追い返し こんな所までセクショナリズム、最近黒星続きの警察。喝!! 頑張れといいつつ瓦礫お断り 一見親切、本音エゴ。
作者:腹がたって佳句ができたこの人も二回寄越した年賀状 一同:始めから2通、裏が白紙など年々ひどい賀状がやってくる 起きてこぬ妻の寝息ホットとする 「起きてこぬ」は印象悪し。スヤスヤと・・・くらいが適切では 無為の人ネバ−ネバーで年を越し 作者別句:総理の名思い出せない年の明け 雲一朶見つめて生きた幼年期 厳密には幼年期でなく少年期では。消化不良?
作者:「坂の上の雲」を見て、明治以後の日本人の経験の一端を我々もした、観武台生活に重ねて蜆汁今じゃサプリでオルニチン サプリマニアの句、オルニチンまで持ち出さなくても 独裁を気取る市長の部下多難 ややエキセントリックの市長、大阪人は丁度いいという説も 初競りの高値寿司屋の大鮪 テレビをみて一貫が幾らするか?という疑問にテレビはちゃんと答えていた。普段の値段とは立派 じじばばも貰って嬉しいお年玉 以前孫にやる時欲しい位だといったら、今年は息子がほんとに呉れた。嬉しいお年賀 耳奥に残る海鳴り人を呑む 定型的 天下国家が四億円の隠れ蓑 腹を立てて出来た佳句の例 泣き叫ぶそれにしてもの演技力 北朝鮮。題材は面白いので表現にもう一工夫あれば。惜しい また一つ歳をとったねと屠蘇を注ぎ ほのぼのとする句。
作者:一年無事に過ごせたね。今年も宜しく。二人の良い正月でした