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平成22年定例句会
開催日 課  題 佳吟賞 秀句賞
12月 12月21日  甘 い 萩 田 井 上
11月 11月17日  スタート 今 村 大 石
10月 10月19日  結(ケツ・むすぶ)   熊 本 川 井
9月 9月21日   情(じょう・なさけ) 重 本 松 岡
8月 8月17日    復(フク・また) 今 村 重 本
7月 7月20日   憂(ゆう・うれい)  井 上 熊 本
6月 6月16日  空(そら・くう) 松 岡 な し
5月 5月18日  道(路) 大 石
4月 4月20日  躍 る 重 本 井 上
3月 3月16日  旅 松 岡
2月 2月17日  芽 熊 本 井 上
1月 1月19日  備 え 井 上











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12月句会模様

平成22年12月21日 佳吟賞 萩 田
課 題 甘 い 秀句賞 井 上
今年も早や師走、句会もH22年最後となった。今年の印象は「酷暑」と「いらいら民主」の一年だった。
師走なのでさすがに「暑」を使った句は1句であったが、全般を通じて民主党政権のだらしなさに、時事句が合計27句中10句を超える盛況で、一同の憤懣振りが窺えた。

今回の課題は「甘い」。ズバリ食べ物の甘いから始まり、取り組み姿勢・生活態度の甘さ、ほのぼのとした思い出など対象は多面にわたっていた。
選句の結果、佳吟賞は3句とも得点した萩田君が久しぶりに獲得。秀句賞は井上君が獲得した。
課題句 観武台思い出甘くほろ苦く 井 上 
大甘でボコボコになる役者馬鹿 今 村 
過ぎた日々甘くはないが夢あった 大 石
埋蔵金とやアテの外れた甘い菅 川 井
甘いものやっと食べてたサッカリン 熊 本
  身の内の仕分けもできぬ甘民主 榊 
  安保へのわきの甘さよ四面楚歌 重 本
与党入り一度覚えた甘い汁 萩 田
  大甘の儲け話に大損し  松 岡
自由句 支持率を気にしながらも齧りつき 井 上
マニフェスト今やすべてが裏返し 今 村
五年間看護介護と妻老いる 大 石
資源なき日本化学でノーベル賞 川 井
死にたいと言いつつサプリふやしてる 熊 本
出番なくタンスの背広大欠伸
目が泳ぐ総理に歯噛みする茶の間 重 本
菅政権暑の字に追われ年が暮れ
木の実食う小鳥数えて日向ぼこ
萩 田
懸命に生きた八十路に妻がいる 松 岡




課題吟「甘い」        
甘いものやっと食べてたサッカリン   戦後甘いものに飢えていた。上5と座5を入れ替えると締まるのではと 
安保へのわきの甘さよ四面楚歌   リズムやや悪し 
身の内の仕分けもできぬ甘民主   甘民主は? 作者弁:菅民主と掛けたと。無理に題の甘に掛けちょっと無理では
過ぎた日々甘くはないが夢あった   「厳しかった=甘くない」中に夢と言いたいのだろうがちょっとぎこちない
大甘でボコボコになる役者馬鹿   芸は鍛えられたろうが人格形成は抜かったか? 
与党入り一度覚えた甘い汁   某党とその議員が脱政権。すると万年野党はもうイヤ!!といろいろな挙動
観武台思い出甘くほろ苦く   敗戦がなければほろ苦くなかったかも。高点句:秀句賞
埋蔵金とやアテの外れた甘い菅   「とか」を敢えて文語の「とや」とするのは奇異
大甘の儲け話に大損し   いささか定型句的
   
   
自由吟    
佑ちゃんはそれは仲間とカッコつけ   佑ちゃんは好青年、「キザ」というのは可哀想。せいぜい「カッコつけ」
えせ大臣(おとど)二つ覚えてバーイバイ   軽薄素人大臣は腹立たしいが、表現が? 特に「バーイバイ」 は川柳には?
北のテロ貧すりゃ鈍の砲撃か   「テロ」と「貧すりゃ・・・」と「砲撃」の関連が? 作者:鈍は大砲のドンに掛けた
死にたいと言いつつサプリふやしてる   面白い。でも以前にも似たような句があったのでは?
懸命に生きた八十路に妻がいる   ほのぼのとした佳句。高点句
菅政権暑の字に追われ年が暮れ   今年の漢字「暑」と菅政権の関係?
支持率を気にしながらも齧りつき   1%になっても云々と。本人はそうは言わないと言っている。いずれにせよダメ政権
五年間看護介護と妻老いる   本人が病気で奥さんに世話になったと述懐。さらに奥さんは体調不良とか
目が泳ぐ総理に歯噛みする茶の間   自信喪失か。会談にもメモに頼る情けない総理。政治主導ではなかったのか
気まぐれなコーヒーの味今朝良好   ピタリと最上の味に淹れるの難しいとか。「良好」が収まり悪い感じ
木の実食う小鳥数えて日向ぼこ   長閑なうらやましい里山風景。高点句
資源なき日本化学でノーベル賞   原句:「日本は化学で」と中8.。本人申し出により「は」を削除
紅葉落ち枝ぶり目立つ森の朝   風景描写に過ぎる
マニフェスト今やすべてが裏返し   「裏返し」やや?→「空手形、ぼろぼろに」ではありきたり。まっこれでいいか
迷わずに3年日記買う傘寿   以前にも3年日記が出てきたけれど
ゾンビ二匹うろつき廻る歳の暮れ   ゾンビを具体的人名にした方が良かったのでは
出番なくタンスの背広大欠伸   背広の気持ちになって。面白い。高点句 
すかんいかん仙谷菅はもうあかん   「かん」多出。スマートさが欲しい
   













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11月句会模様

平成22年11月17日 佳吟賞 今 村
課 題 スタート 秀句賞 大 石
今月は47期も靖国神社など定例参拝の当番。したがって例月午後1時開催の月例句会は午前11時開催で遠い所からの参加者は少し忙しかった。
ついこの間まで猛暑だったのにここ2〜3日は12月の気温、冬支度のコート姿で参加となった。
今回の課題は「スタート」、しかしここのところの民主党政権のだらしなさに題はそっちのけ、時事句が合計27句中10句を超える盛況であった。
選句の結果、前月無断欠席で佳吟賞を逃した迂闊者が、汚名を挽回して佳吟賞を獲得。秀句賞は大石君が研鑽の成果で獲得した。
課題句 この政権口先だけでスタートし 今 村 
入校のあの日のスタート今の友 大 石
再スタートは険しかったと復員日 川 井
お気軽にスタートしては途中下車 熊 本
  号砲を待ってる子らの面構え 重 本
  服装検査出発前に念を入れ 萩 田
  定年でやっと自分がスタートし  松 岡
自由句 猛暑日を凌いだ虫の声涼し
逃げ隠れしないししないと逃げまわり
井 上
仕分けされ別の名前で出ています
流出が間抜け政府に活を入れ
今 村
閉塞感吹き払うよう高い空 大 石
法事に出て命を洗う心地する 川 井
杖持てば杖に似合った歩き方 熊 本
食足れば礼節捨てる孔子の国
高齢化の社会に欲しいお節介 重 本
手巻き煙草あの一服が懐かしい 萩 田
つかの間の秋に野の花急ぎ咲き




課題吟「スタート」  
政権交替スタート丈はしたものの
お気軽にスタートしては途中下車
(1句)「・・・したものの」はいいぱなしの感。例えば「・・・したがすぐ停車」では如何 
(2句)1句と趣旨同じ
定年でやっと自分がスタートし   やや平凡か
この政権口先だけでスタートし   同感
再スタートは険しかったと復員日    いつも昔を振り返って語り合います
SENGAKUに喝しょっぱなからの柳腰   「しょっぱな」が効いている。柳腰は言い間違いだろう 
服装検査出発前に念を入れ そういえば何かにつけては服装検査があり、キチンとしていました
入校のあの日ノスタート今の友   思えば長いお付き合いになりました。これをサラッとうまく詠み込んだ句。最高点句
号砲を待ってる子らの面構え   他の「スタート」句の類型と違って目立った。着想(見つけ)よし。「スタート」を使わずお見事。
     
自由吟  
閉塞感吹き払うよう高い空 情景描写だけの句になった
仕分けされ別の名前で出ています 面白い。そういえば「昔の名前で出ています」という演歌があった。最高点句
猛暑日を凌いだ虫の声涼し 「凌いだ・・・」より「凌いで・・・」とした方がいきいき感が
昔し語り行きつ戻りつ遠花火 遠花火など句の感じよし。「昔し・・」は?。「し」は不要ではないか。句会はしばし議論
旬が来てカナダ松茸よく買われ 「旬」と「松茸」は季が重複で勿体ないのでは。松茸は以前北朝鮮をボイコット、最近はは中国を敬遠したい。幸い国産松茸も豊作とか
流出犯英雄になると渋い顔 庶民は「動画流出者」は犯人でないと思っている。すこしコナレが悪い
龍神大吊橋年はとっても紅葉狩 茨城県常陸太田市 の日本一高く長い吊橋とか。全長は375m 、湖面から100m。高所恐怖症は敬遠しいたいが、歳はとっても元気出して渡ろう。しかし紅葉を見る余裕なし
ニュー羽田成田慌てて低姿勢 空港会社、県知事、周辺の反対者など一斉に慌てている
食足れば礼節捨てる孔子の国 座六。あの国はことごとに厭らしいやり方が目立つ。孔子様は昔の人ですと嘯いている
齧りつく石も離れる民の声 愛想尽かしの民の声が強くる。いくら政権にしがみついてもダメ
杖持てば杖に似合った歩き方 杖は病後息子さんから贈られたとか。気の毒ながら歩く姿は情けないが、句は面白い
逃げ隠れしないししないと逃げまわり この描写は同感
つかの間の秋に野の花急ぎ咲き 長い夏のだったので秋が短く、花も慌ただしいように感じられる
高齢化の社会に欲しいお節介 高齢者がほったらかしの世になってしまった。何とかしなくては
手巻き煙草あの一服が懐かしい 懐かしい、面白い。辞書の紙(インデアペーパー)が一番煙草巻に適していて、辞書がだんだん薄くなっていった
法事に出て命を洗う心地する 原句「法事出て・・・」。「法事に出て・・・」と上六にした方が句が活きる。作者合意で訂正
流出が間抜け政府に活を入れ 同感。何をやってるんだ・・・
一兵卒の統御もできぬ民主党 本人が「一兵卒・・・」と言ったではないか。党が何もしないから最近また蠢いているではないか
 






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10月句会模様


平成22年10月19日 佳吟賞 熊 本
課 題 結(ケツ・むすぶ) 秀句賞 川 井

奄美では大変な豪雨に見舞われているが、あれだけ暑かった季節は足早に秋に向かっている。予報はそろそろ冬物の準備をといっている。
8月は猛暑やスケジュールの変更などで、気がつかない(忘れた?)者が発生して1名欠となったが、またまた今月も度忘れで1名の欠が発生、寄る年波のせいか。

今回の課題は「結(ケツ・むすぶ)」、予想通り 絆・結婚 などへの連想が多かった。選句の結果は迂闊な欠席者が最高点となったが、残念ながら無断欠席に対する規定により減点、佳吟賞は熊本君、秀句賞は川井君となった。
課題句 老いてなお絆は固し同期生 井 上
  巻脚絆結び目叩きさてと立つ 今 村 
髪結った娘は鏡微笑うかべ 大 石
生涯を結ぶ絆のメンコ飯 川 井
よくもまあ結ばれ耐えて五十年 熊 本
  亀甲の結びを極めノーベル賞 榊 
  ゆかたブーム孫は帯締め花火見に 萩 田
自由句 煙草なら痛くも痒くもない値上げ 井 上
やっと出た飽食気味の三代目 今 村
あれこれと結論のばして欠伸する 大 石
井戸端会議結論出ないまま終わり 川 井
したいことゴルフと小さく言う八十路
予報での所によりはここなのか
熊 本
尖閣にヤットコ志位にダンマリ瑞穂
爪の伸びが速いとぼやく無精者
新米に余得の歳を噛み締める
重 本
地デジへの工事が増える屋根の上 萩 田
世は混沌老いには解せぬことばかり
寒露過ぎそろそろ熱い風呂恋し










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9月句会模様

平成22年9月21日 佳吟賞 重 本
課 題 情(じょう・なさけ) 秀句賞 松 岡

季節は早や彼岸、予報ここ一両日で涼しくなると言っているのに猛暑はなかなか消えない。

今回の課題は「情(じょう・なさけ)」。しかし句作は題より、今年の猛暑・酷暑、民主党のゴタゴタ代表選などについ目が向く様子。今月の佳吟賞は重本君が高得点で獲得、秀句賞は松岡君となった。

来月からは涼しい秋になるので各人佳句が寄せられることが期待される。
課題句 情けなやトラストミーは反故となり 井 上
情うつり仕種一つに犬を愛で 大 石
  ご厚情と手紙に書いて感謝する 川 井
友情は同じ飯喰た二年半 熊 本
  やっと書いた手紙に浮かぶ友の顔  
政策より情に掉さす党首選慢 重 本
  海外情報日本の株価下落させ 萩 田
山の湯の旅情一献胸に沁み 松 岡
自由句 エアコンが超過勤務で音を上げる 井 上
立候補仏頂面がヘラヘラと
台風も今度ばかりは慈雨となり
今 村
汗にじむ背中にまとう蝉しぐれ 大 石
長生きが表彰される敬老日 川 井
大借金なのに円高わからねえ 熊 本
我が財布諭吉一葉敬遠し
干涸びそう男も日傘差す猛暑
熱帯夜一瞬の涼大花火
重 本
スカイツリー出来る前から人を寄せ 萩 田
師が一番元気八十路の同期会 松 岡

課題吟「情(じょう・なさけ)」  
母親はまた愛情を押し売りし 定型的、新鮮味が欲しい
やっと書いた手紙に浮かぶ友の顔 一寸語呂が悪い原句:やっとの字の手紙・・・・に論議の結果本人の申し出により修正
情けなやトラストミーは反故となり 坊っちゃん育ちは行った先々でいい顔をする。情けないと悲憤慷慨・議論百出
友情は同じ飯喰た二年半 原句:情続く・・・→誤解を招きやすい表現、一同で修正
山の湯の旅情一献胸に沁み 同感、酒同様に胸に沁みる一句 秀句賞 
ご厚情と手紙に書いて感謝する 「情」を使うためのご厚情と感謝とがややダブり気味か
情うつり仕種一つに犬を愛で 公園散歩でよく観察した結果か
政策より情に掉さす党首選 漱石が言っているように情に棹をさしたので選挙後は角が立った。うまい引用 高点句
海外情報日本の株価下落させ 見出し風、一人称が欲しい
自由吟    
友からは補聴器良しという便り 日記風。補聴器のご本人の話では高価だけど大変性能が良いとのこと
H22.9.25 470m
スカイツリー出来る前から人を寄せ 出来上がる過程を見ておきたい人も多いとか
立候補仏頂面がヘラヘラと 済んだらまた雲隠れ・すっぽかし
大借金なのに円高わからねえ 蓮っ葉な表現にやや抵抗感あり。「・・・わからない」位でいいのでは
我が財布諭吉一葉敬遠し 敬遠する主語が財布か諭吉一葉か不明。この場合(中8でも敢えて)「がまたはを」入れてはっきりする手法もあるとか
汗にじむ背中にまとう蝉しぐれ 暑い状況が「まとう」の表現で表されている
干涸びそう男も日傘差す猛暑 滑稽なでも有用な雰囲気、本人も日傘を愛用の由 高得点句
エアコンが超過勤務で音を上げる エアコン酷使を超過勤務との表現は巧み 高得点句
魔女たちが逆臣たたえいい男 「夏も集い」で中島女史の明智礼賛の講演関連句。論旨混乱気味で分かり難い
師が一番元気八十路の同期会 (集合写真を見て)卒寿の生徒監殿が一番元気そうと一句
熱中症の悲鳴に変わる蝉の声 「悲鳴に変わる・・・」より「に似てる・・・」の方が分りやすいとの意見多数
台風も今度ばかりは慈雨となり 酷暑続き、今年の台風は本当に有り難かった。同感  高得点句
汗はでる振っても空と財布云う 汗をかくということと後半の繋がりが不明
国益などそこのけのけと代表選 座6でかつゴロが悪い。「代表選国益などはそっちのけ」としたら言いたいことが良く通るのでは
選挙後も続けて欲しいその笑顔 この顔は笑顔以前にもう見たくないと参会者全員の意見
熱帯夜一瞬の涼大花火 本当に一瞬の涼。少しもったいないといつも思う
甚平で虫の音を聞く庭は秋 秋と虫は重複の表現はもったいない。でも甚平姿では蚊に食われたそうだ
長生きが表彰される敬老日 素直過ぎ、一捻り欲しい











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8月句会模様


平成22年8月17日 佳吟賞 今 村
課 題 復(フク・また) 秀句賞 重 本

旧盆も終わり日本中の渋滞も一段落したが、気候は連日の酷暑が続き、高齢者には応える。
例月この日は13:30から川柳,15:00から拡大世話人会のスケジュールだが、今月は月末に恒例の「夏の集い」があるので、拡大世話人会は中止、川柳を午前の11:00に繰り上げたところ、暑さも加わり時間の変更に気がつかない(忘れた?)者が早速発生、一名欠となった。

今回の課題は「復(フク・また)」。我々はこの字を見ると、時あたかも終戦記念日もこれあり、すぐに65年前の「復員」を思い出す。案の定これに触れた句が二句、出席者に中にも多分ぶつかるから「復員」は止めたという向きもあった。

世の中は次から次へといろいろなことが起き、川柳もつい時事問題に目が向く。

HP管理人の句が、八十老人の生きざまに共感を得て思わぬ高得点になり、有り難く今月の佳吟賞を頂戴した。秀句賞は重本君が獲得して酷暑8月の例会を終えた
課題句 復員に廃墟の街が語りかけ 井 上
八十路には予習復習ない暮らし 今 村
復八月原爆敗戦甲子園 熊 本
  逃げた魚またはじまった釣自慢 重 本
  命令受領復唱の声部屋に満ち 萩 田
八・二七復員の日も熱い夏 松 岡
自由句 水よりもビールが欲しい百日紅(さるすべり)
井 上
暑い暑いと秋になっても言っている立候補辞めると言うが嘘らしい

今 村
ヨーヨーの手捌き見事踊り舞うぬぐっても吹きだす汗の塩からさ

大 石
図書館で冷房あてに長居する杖ついてみたいがカデのやせ我慢

川 井
政権をとるまでが華マニフェスト 熊 本
財源の出汁にされてる愛煙家鎹(かすがい)も絆も知らず親となり

躓いた段差にとしを教えられ
重 本
歩調取り入場行進甲子園 萩 田
庭草も茂るがままの炎夏かな 松 岡

課題吟
「復(フク・また)」
 
命令受領復唱の声部屋に満ち   毎日午後の術科に向けて週番生徒は、昼休みの終了前生徒監室へ行って命令を口頭で受領するとその場で復唱する。3訓育班は同時にやるから3人の復唱の大きな声が生徒監室に響き渡る。今でもその状況が目に浮かぶ
復職を椅子は待っていた窓際で   復職と窓際の関係が分かりにくい。中八
八・二七復員の日も熱い夏   あの年はたしか暑い夏であった
復員に廃墟の街が語りかけ   復員で通った名古屋の市街地は焼け野原で廃墟、敗戦をひしひし感じた。同感の高点句
逃げた魚またはじまった釣自慢   テーマが類型的
ヨコ文字は同じ用語で復も辞書   やや意味が分りにいが、横文字の言葉はなかなか覚えられずに何度も辞書を引く意味とか(作者)
復八月原爆敗戦甲子園   漢字だけの句、「敗戦」はきついので「終戦」としたらとの意見あり
普天間はまた先送り菅詰る   作者:「菅」と「管」にもじり、パイプが詰まったと比喩
八十路には予習復習ない暮らし     もう向上心のない気楽な暮らし。高点句ある会員の感想:著名な日野原先生が歳をとっても何か勉強が大切とおっしゃるが、そんなの無理無理・・・この句のとおりの暮らしよしと
 
自由吟  
鬼か蛇か口蹄疫の殺処分   「鬼か蛇か」がきつ過ぎる。「牛哀れ」位にしたら如何
躓いた段差にとしを教えられ   残念ながら段差と云わず道路の凸凹位でもつまずく。本当にお互いに歳をとりましたなあ
ヨーヨーの手捌き見事踊り舞う   ヨーヨーと踊り舞うの関係?
百十三祝うが母は今いずこ   「祝うが」とあるが「祝うべき母いまいずこ」ではないか。100歳以下でも沢山あるのではないか。年金の「現況届」はどうなっているのか。大臣は調査して処置をすると言っているが
歩調取り入場行進甲子園   何回見ても整然とした行進は気持ちがいい。厳密に言うと「歩調とれ」の歩調ではないとひとしきり議論
図書館で冷房あてに長居する   図書館が遠いと行くまでが大変。近い人の特権か
財源の出汁にされてる愛煙家   たばこ税は上げるたびに喫煙者が減るので算盤で弾くほど増収にならないとか
暑い暑いと秋になっても言っている   もう立秋は過ぎたのですが、かえって暑い
出席は謝罪でないと米大使アメリカも初めて参加原爆忌
  取りあえず来ないよりいいと言っておきましょう
水よりもビールが欲しい百日紅(さるすべり)   赤い百日紅はいかにも暑そうなので出来た句か? 白い百日紅はどうなるのだろう?
杖ついてみたいがカデのやせ我慢   どんなときに杖が使いたくなるのかとひとしきり議論。皆階段などで転倒しないよう気を付けていることが分かった
政権をとるまでが華マニフェスト   選挙向け第一に作ったマニフェストの見直しは何時なったらするのだろう
鎹(かすがい)も絆も知らず親となり   親になる基本を全く躾けられていない者が子供を持って起こす事件が多発、悲しい社会になり下がった
ぬぐっても吹きだす汗の塩からさ   かつて行軍のときは汗がジャリジャリと結晶したが、今でも汗を拭うタオルは塩っぱい
政治のぶれ人の心を萎えさせる   「萎える」より「腹立たしい、いらいらする・・・1」と云うべきか
立候補辞めると言うが嘘らしい   発言がぶれる前総理
庭草も茂るがままの炎夏かな   俳句的。こんなに暑いと庭に出る気がしません












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7月句会模様


平成22年7月20日 佳吟賞 井 上
課 題 憂(ユウ・うれい) 秀句賞 熊 本

梅雨が明けたら連日の猛暑で人々はげんなりしている。

今回の課題は「憂(ゆう・うれい)」。前回も参加者一同が感想を述べていたが、題としては漢字一字だけだと、いろいろ空想が広がるのに、なまじ読み方まで付けてあるのはどうも・・・。窮屈だ。

世の中は慌ただしい参議院選が終わり、薄っぺらな民主政権が馬脚を現わし、何か一言いいたい気持ちの表れか、これにちなむ句が多くあった。曰く、マニフェスト、思い付き・・・等々。また大相撲の野球賭博など話題は尽きない。
今月は松岡君と井上君が高得点で同点になったが、先月の佳吟賞のが松岡君だったので井上君が佳吟賞を獲得。秀句賞は軽妙な句の熊本君が獲得。

課題句 晩酌で憂国の志士出来上がり 井 上
  大相撲力士の賭博ファン憂え  川 井
憂うのは国の借金痛い膝 熊 本
国憂う志がない今の奇兵隊
  ブブゼラも一喜一憂w杯 重 本
憂いげに梅雨のあじさい頭垂れ 松 岡
自由句 胃カメラの結果オーライまだ飲める幸福の匂い今夜は蜆汁

井 上
夏選挙資金疑惑は夢の跡思い付きと口先だけで選挙負け

今 村
短冊の祈りを運ぶ天の川夏告げるチリンチリンと爽やかに

大 石
木鐸を気どるマスコミ勇み足 川 井
マニフェスト二度目は効かずさようなら 熊 本
空耳か張った張ったとふれ太鼓 榊 
醜聞と取っ組み合いの大相撲 重 本
ゲゲゲの女房戦後の暮らし見る思い宇宙技術星の砂をも採って来る
萩 田
次々に家電の寿命尽きてくる 松 岡






課題吟「憂(ゆう・うれい)」
国憂う志がない今の奇兵隊 作者:「志がない」は「しがない」に懸けた
大相撲力士の賭博ファン憂え 同感だが一捻り欲しい
憂うのは国の借金痛い膝 大上段に国家天下を憂いているかと思えば急転直下我が膝へと次元が下がる面白さ。川柳らしい。最高点句
ブブゼラも一喜一憂w杯 無統制に鳴らすあの鳴り物は本当に喧しかった
監視カメラ街の内憂よく見張り 監視対象はせいぜい「出来事、トラブル、ごたごた・・・」のはず。「内憂」はちょっとそぐわないのでは
バックボーン溶けた日本が情けない 同感だが表現にちょっとスパイスが欲しい
憂いげに梅雨のあじさい頭垂れ 綺麗な句。俳句的に過ぎ人間が見えないのが惜しい
晩酌で憂国の志士出来上がり 奥さんが「喧しいから黙って呑みなさい」と
ポスターに憂国の士探し行く 意味不明。ポスターを見て投票者を選ぶと意味か?
自由吟
木鐸を気どるマスコミ勇み足 作者:電話アンケート程度なのに「情勢分析」と称し、政局を予想するのは僭越。「勇み足」がややそぐわないか
夏選挙資金疑惑は夢の跡   原句:「・・・早や薄れ」。議論しているうちに謹んで訂正させてもらうことになった
次々に家電の寿命尽きてくる 家電に限らず家、ガス器具、車果ては我が身も痛んでくる。身につまされて同感
マニフェスト二度目は効かずさようなら当選のまじないかけるマニフェストマニフェスト流行らないよと尻つぼみ


色あせたマニフェスト、なんとか言いたい心境で投句多し。最近はアジェンダなどという党あり。日本の政党なら日本語で「政策公約」とはっきり言え
空耳か張った張ったとふれ太鼓 川柳らしい句。「張った張った」が面白い
ゲゲゲの女房戦後の暮らし見る思い 今回の朝ドラの昭和の家庭内のセットはよく作ってある。懐かしい
短冊の祈りを運ぶ天の川 真面目過ぎるのでは
胃カメラの結果オーライまだ飲める 「すぐ飲める」とするところはやや定型的
夏告げるチリンチリンと爽やかに 「夏告げる」→「風鈴が」としたらとの意見有り
醜聞と取っ組み合いの大相撲品格で次賭博かと朝青龍
1句:もみ消し、後始末で大わらわ2句:朝青龍にも手古摺りました
思い付きと口先だけで選挙負け 先ほどのテレビでは、「選挙で消費税のことなど言ったのが悪い」と前首相が批判しているとか。よく言うよ
GDP二位も途上としらばくれ ほんとにシタタカナ国です
毎日が日曜日なりマイペース 毎日がサンデーの老人でも結構忙しい人もいる
幸福の匂い今夜は蜆汁 穏やかな平和な暮らしのシンボルの蜆汁
宇宙技術星の砂をも採って来る 「一番でなくても・・・」と言われてもちゃんとやっています











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6月句会模様


平成22年6月16日 佳吟賞 松 岡
課 題 空(ソラ・くう) 秀句賞 な し

いよいよ梅雨のシーズンなったが、この日は陸士偶数期と幼年校47期が國神社等定例参拝の当番期に当たり、その後六幼47期生会が開かれたので、川柳例会は午前中に開催され忙しい一日であった。

今回の課題は「空(そら・くう)」。「空」の字は幅広い意味があるのになまじ課題で「そら・くう」に限定したので窮屈になった。
世の中の鳩山・小沢辞任劇で、川柳もこれに関係した時事句が多く見られた。

今月が先月緊急入院で欠場の松岡君が回復後健闘し、見事高得点の佳吟賞を獲得。
課題句 大空の清濁併せ呑む青さ 井 上
空色のチーム励ますサポーター 大 石
  闇空に謎の流星ミステリー  川 井
澄んだ空見えない衛星宇宙船 熊 本
梅雨空に菅笠被りお旅立ち
  降り止まぬ空を見上げて骨休め 重 本
  B29に体当たり見て汗握り 萩 田
竜馬像空と海との果て見つめ 松 岡
自由句 シュレッダーにかけて消したい過去がある 井 上
人気ない二人羽織は高座降り
殺処理と無慈悲な言葉牛哀れ
今 村
入選句読み返しては笑みうかべ
大 石
菖蒲川尚武の花となつかしみ 川 井
柔道はそろそろ無理と立候補 熊 本
勝名乗り千回も受け綱とれず 榊 
ツートップの辞任にグーと指を立て 重 本
グリーン・エコ探し賑やか植木市 萩 田
偏食を叱って孫に嫌われる
売り家とやっと書けたか三代目
松 岡






課題吟「空(そら・くう)」   
竜馬像空と海との果て見つめ 「龍馬」株は大河ドラマでさらに上昇。「みつめ」より「望む」とすれば一層良かったかも
大空の清濁併せ呑む青さ 「青さ」より「広さ」とした方がピッタリか
時代劇空気を裂いて刀振り 今一息の感
梅雨空に菅笠被りお旅立ち 菅総理と菅笠で旅立ちを比喩。どれ程のことをやってくれるか
澄んだ空見えない衛星宇宙船 見たい気持ちは皆持っている。でも昼見ようという横着者はダメ
空色のチーム励ますサポーター 今回もヒヤヒヤ。その後予選突破で楽しみ増大.。正確には「空色」でなく「紺」「マリンブルー」では
B29に体当たり見て汗握り 観武台上の壕に避難して何回か見た記憶は強烈
降り止まぬ空を見上げて骨休め 日頃家庭菜園にお励みの様子。実感か
闇空に謎の流星ミステリー  やや意味不明?
     
自由吟   
ツートップの辞任にグーと指を立て 辞める総理も指を立てたが、我々観衆も辞任はグー
入選句読み返しては笑みうかべ 様子が目に浮かぶ。「にやにや・・」「ほくそ笑み・・」の方がピッタリでは
カルチャーでも女は強し過半数 同感。独り身になった年配者だけでなく若い人も多いとか
グリーン・エコ探し賑やか植木市 「エコ探しに植木市」は大上段に振り被り過ぎないか
訃報欄まず歳見る歳となり 作者の「訃報欄」句は何回か出ている。「佃煮句」ともいうそうだ
菖蒲川尚武の花となつかしみ 花菖蒲などが咲いていた? と暫し議論に花が咲いた
アイパッドK船来たと大騒ぎ 社会の動きに敏感には敬意。アイパッド位でK船騒ぎは大袈裟では
偏食を叱って孫に嫌われる 孫と仏を取り上げると冷かされるが、文句なしに同感
人気ない二人羽織は高座降り あの顔の出た人気のない政権を二人羽織との比喩は良し
柔道そろそろ無理と立候補 本人さんは柔道もやると言っているが。梯子を外されねば良いが
JALリストラ小牧空港お前もか 新空港でお役目を終えたはずと伊丹・小牧を並べて暫し議論。地元は勝手
シュレッダーにかけて消したい過去がある 作者の言:懺悔の句
売り家とやっと書けたか三代目 鑑賞で句の意味の取り方が二分:@先祖伝来の家を業績不振で悩みやっと決心をつけた←→A鳩山がやっと決心して辞任(家を売る)。どちらも面白い。政治家の鳩山は正確には4代目のはず
厨から旬を消し去る人の欲 輸入やハウス栽培などで食材の季節を感じる「旬」がなくなった。厨とは古めかしい表現→面白い
雛が鳴く梢見上げて森の道 初夏は雛を育てる時期。手近なところにこんな森や林があるのは羨ましい
勝名乗り千回も受け綱とれず 千回記録でも、いつも8勝で星直しのぐうたら大関にいい感じがしない
口喧嘩リズムに乗って勝負なし 夫婦喧嘩などは拡大スパイラルで大騒ぎで、最後は疲れて自然に終わりか
殺処理と無慈悲な言葉牛哀れ 何れ人間の口に入る運命の家畜でもでも、一斉大量処分される牛は哀れ



















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5月句会模様

平成22年5月18日 佳吟賞  大 石
課 題 道(路) 秀句賞  榊

近頃は季節の移り変わりが荒々しい。春が逝き夏が近づいてきたら急に暑くなったて来た。今月は残念ながら松岡君が体調不良で不参加。一同回復を祈る。

今回の課題は「道(路)」。いろいろな見方ができる題で、物理的に歩いた、あるいは通行する道、また歩んだ経歴等々様々となった。佳吟賞は最近進境著しい大石君が獲得、秀句賞は榊君となた。
課題句 しみじみと傘寿の旅路振り返り 井 上
強行軍汗と埃の炎天下 今 村
路地うらをこの辺(あたり)かと尋ね行く 大 石
この道の他は知らず生きてきた 熊 本
この道の他は知らず生きてきた 榊 
  暗い路登山懐かし伊吹山 萩 田 
自由句 不勉強が祟って縋る徳之島 井 上
普天間の方程式に解はなし 今 村
鯉のぼり緑の風で腹満たす
祭日の意義もわからず休みとる
大 石
武士道は生きることなり今思う
命は食朝昼晩と追われてる
川 井
死にたいと言うがせっせとサプリ呑み 熊 本
秘書がと云うそれにしてもの裁量権 榊 
乗り放題来とうなかった大渋滞
シャツの継ぎ戦後の母の手の温み
重 本
子供の日今年も孫の背が伸び 萩 田
















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4月句会模様


平成22年4月20日 佳吟賞  重 本
課 題 躍 る 秀句賞  井 上

この春は天候の起伏が激しい。桜も散ってしまた。
この日は幸い年寄りを労わってか、温暖な一日となったのは幸いであった。

今回の課題「躍る」。結構扱いにくい題で諸兄は大分苦労のようであった。佳吟賞は重本君。秀句賞は井上君となた。
課題句 胸躍る嗚呼桃源の青春譜 井 上
その昔合格電報小躍りし 今 村
甲子園旗振り躍る郷土愛 大 石
桜咲く胸躍らせた頃思い 熊 本
障害を超えて躍ったバンクーバー 榊 
ランドセルが躍って帰る新学期  重 本 
  鐘三つ鳴って小躍りのど自慢 萩 田 
自由句 賞味期限眼中に無し戦中派 井 上
宇宙人オバマと並び食事でき 今 村
紙芝居読む声弾み子ら笑顔 大 石
塾通いの子供手当はジイが持ち
散る桜同期の桜まだ元気
川 井
年下の訃報に傘寿落着かず 熊 本
小鳩丸二匹の雑魚に揺さぶられ 榊 
松葉焚き芋を焼く子が差配する
朝ドラの訛ではずむなが電話
重 本
六年生が登校ゴミン新学期 萩 田
炊事夫のめーニューは今日もカレーです
青い眼の茶髪の髷がさまになり
 岡






課題吟「躍る」
胸躍る嗚呼桃源の青春譜 胸躍ったカデの時代は青年か少年かで暫し議論
障害を超えて躍ったバンクーバー 何が躍ったかやや曖昧。例えば具体的に心や胸を使っては如何
その昔合格電報小躍りし
桜咲く胸躍らせた頃思い
確かに嬉しかったと一同回顧頻り。
「サクラサク」を連想。この時期になると思いだす
御楯われ胸躍らせたカデの日々 醜の御楯の御楯。「御楯われ」は間違いではないがちょっと奇異な感じ
九回ウラ逆転劇の応援団 「躍る」を使わず苦心の作。
甲子園旗振り躍る郷土愛 情景が目に浮かぶ。
ランドセルが躍って帰る新学期 1年生のランドセルは大きい。元気にすぐ走り出す感じをうまく表現
鐘三つ鳴って小躍りのど自慢 本当に合格すると皆ジャンプして喜ぶ。
自由吟
紙芝居読む声弾み子ら笑顔 作者はリハビリも兼ねて紙芝居をやっているとか。
炊事夫のめーニューは今日もカレーです 奥さん体調不良で炊事夫勤務。材料の買い出しの手間まで考えついカレーになるとか
肩すぼめ総理大臣インタビュー
謙遜を自信に満ちた顔で言い

馬鹿丁寧な敬語、本当にいらいらさせる総理
水交会元気にハイク野草園 元気な老人達のハイキング、良く見たら水交会(キャップに水交会)の一行だった
小鳩丸二匹の雑魚に揺さぶられ 連立の二少数党に振り廻される
松葉焚き芋を焼く子が差配する 芋の所有者が強い
宇宙人オバマと並び食事でき メンツを立てて貰った
塾通いの子供手当はジイが持ち 作者によれば塾通いの費用はジイサンが負担という意味だそうだが、子供手当とは?
年下の訃報に傘寿落着かず ちょっと表現が生々しいのでは
毒ギョウザ見え見えシナの猿芝居 思い出したように容疑者逮捕、何かあるのではないかと思ってしまう
賞味期限眼中に無し戦中派 味位少々が悪くても問題なし、食べ物があるのが一番が戦中派
アメリカに小沢ツアーは断られ みっともない
風荒び枝に張りつく花蕾 蕾だけで十分、花蕾は表現過剰
六年生が登校ゴミン新学期 新入生も入り6年生が下級生の面倒を見る。「ゴミン:護民」は門外の人には分り難い
朝ドラの訛ではずむなが電話 出身者には気になる方言。ついつい長電話。今度は出雲弁が対象か
青い眼の茶髪の髷がさまになり 把瑠都も大関になり髷が身について感じ
散る桜同期の桜まだ元気 やや本歌取り














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3月句会模様


平成22年3月16日 佳吟賞  松 岡
課 題 秀句賞   榊

桜の開花予報が取りざたされているが、気候はここのところ寒暖、晴雨の激しい気候が続いている。

今回の課題「旅」。佳吟賞は松岡君。秀句賞は榊君へ。
課題句 体調も金も気にせぬ旅に出て見たい 井 上
老い二人宿のご馳走持て余し 今 村
旅心そそるチラシは脇におき 大 石
旅嬉しあげ膳据え膳妻ご機嫌 熊 本
旅の宿フト戸締りが気にかかり 榊 
楽しみは黄門さんの漫遊記  松 岡
自由句 代わり映えしない政治の金疑惑 井 上
近頃は綻び目立つマニフェスト 今 村
あやまりも決まり文句で事故減らず 大 石
花の山西郷どんも目を細め
五月々々と決まらぬ基地のゼロベース
川 井
ガンや傷きくといわれて高い水 熊 本
母鳩の真似は遺憾よ北教祖 榊 
雪掻きの端から積もる憎い雪
出雲路へ旅情をそそる割子そば
重 本
土筆出る春も近いと畦の道
お裾分け揚げた野草に春香り
萩 田
週刊誌「政治とカネ」の叩き売り
先生もフリガナ頼り生徒の名
 岡










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2月句会模様


平成22年2月17日 佳吟賞  熊 本
課 題 秀句賞  井 上

余寒厳しい第2回句会、入院していた熊本君が無事退院、3か月ぶりに目出度く参加となった。今回の句会は、午後の國國神社等の月例参拝が陸士奇数期、幼年校47期が予定されているので、これに先立って午前11時から開催し、慌ただしい句会となった。

今回の課題「芽」。「芽」となると着眼点はどうしても草木の「芽」に目が行った句が多くなるのは致し方ないが、世間、社会などに着目した佳句も見受けら得た。

今月もだらしない政権に悲憤慷慨する句会になった。鑑賞の際も議論・雑談と兎角話題がその方へ脱線した。

佳吟賞は3か月振り参加の熊本君が貴重な入院体験も活かし健闘、見事佳吟賞を獲得。秀句賞は練達の井上君へ。
課題句 貧困と腐敗戦の芽を育て 井 上
切り過ぎて梅の芽出ぬと妻嘆く 今 村
冬木立芽生え健気に朝日映え 大 石
寒風に雪加わって新芽伸び 熊 本
芽吹く鉢早よう咲けよと水をやり 榊 
政権は代われど冬芽(とうが)春遠し 重 本
初雪に新芽も被る綿帽子 松 岡
自由句 わたくしが決める決めると先延ばし 井 上
金勘定トップ二人の曖昧さ 今 村
冬木立芽生え健気に朝日映え 大 石
老閑の孤独を癒やす地デジ売れ
人に名も読めぬ漢字は親のつみ
川 井
病んでみて世の不公平よくわかり
八十でまだいっているこれからや
熊 本
現ナマの隠遁術で高笑い 榊 
出不精を香りが誘う蝋梅花 重 本
菊鉢の帽子生き生き雪だるま
政治とカネ総理小声で鬼は外
萩 田
年寄りはトイレタイムの早目覚め 松 岡






課題吟「芽」
「草木の芽に託した句」
寒風に雪加わって新芽伸び 「加わって」によって分かり憎い→「雪にも負けず(めげず)」だと分かりやすいか
狂い咲く河津桜の花芽追い 景色のまま
芽吹く鉢早よう咲けよと水をやり 「早よう」の言い回しで面白くなった」
冬木立芽生え健気に朝日映え  「健気」と「朝日」の関係?
     
「社会現象など」   
政権は代われど冬芽(とうが)春遠し たとえ冬芽に花が咲いても代り映えなし?
柿の種早く芽が出る酒のつま 「早く芽を出せ・・・」サルカニ合戦風だが欲張り過ぎで筋が混乱気味
貧困と腐敗戦の芽を育て 言い回しがやや硬いが共感度大 秀句
切り過ぎて梅の芽出ぬと妻嘆く 「梅切らぬ馬鹿・・・」で切ったが素人が切り過ぎて失敗。来年は芽がつき咲くでしょうとさる選句者が同情コメントを寄せる
初雪に新芽も被る綿帽子 俳句的情景。俳句だと季語が多すぎ?
     
自由吟
「政治評論」
現ナマの隠遁術で高笑い 若いころから身付けた術、腹だたしい
金勘定トップ二人の曖昧さ 政権与党のアキレス腱
政治と金総理小声で鬼は外 追い出したい相手と上五(六)に関係がはっきりしない
わたくしが決める決めると先延ばし 次句に比べ歯切れ良し
決められぬことが決定五月末 言い回しがややぎこちなし
労働なき富は悪だといけしゃあしゃあ 同感。「いけしゃあしゃあ」よりいい表現がないか?
安物のトラスト・ミーは店晒し 「安物」? むしろ「軽薄」「軽率」ではないか。困った総理
      
「普通句」
菊鉢の帽子生き生き雪だるま 空いている菊の鉢をかぶせた雪だるま。「生き生き」がよい
病んでみて世の不公平よくわかり 自分の入院前の奥さんも入院、替わりに入院、長い入院となった由。これ以外にも世の中には不公平が一杯ある
節分に豆まく声なく鬼踊る 「最近豆撒きをする人が減ったとか。だから世に鬼が蔓延ったといいたい」ということらしいが表現ややハッキリしない、
老閑の孤独を癒やす地デジ売れ 高齢者は何れ地デジにするなら早いうちにという気にもなるが? 余裕のない者はどうする
年寄りはトイレタイムの早目覚め 早く目覚めるだけならまだいい。何回も起きると堪らない
一村を鎧うが如し棚田稲架(はさ)   平地は機械で刈り入れ稲架は見掛けないが、谷津の棚田ではこうするしかないのだろうか? 里の風景
梅だより香りも欲しく深呼吸 気持は分かる。「於欲しく・・・」にもう一工夫欲しい所
八十でまだいっているこれからや 今までも「これからや」と言ってきたが一向にいいことがなかった。友の訃報も多くなり本人も80歳になったがまだ言っている(本人談)
携帯とマンガが競うラッシュ時 「マンガ」より「ゲーム」の方が多くなったようだ
人に名も読めぬ漢字は親のつみ 漢字の意味に無関係、音だけの当て字の名前(読めない)が増えた
出不精を香りが誘う蝋梅花 早春の花蝋梅。でも出不精は庭ぐらいにしか出ないかも










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1月句会模様


平成22年1月19日 佳吟賞  井 上
課 題 備 え 秀句賞  榊

年改まり平成22年の第1回句会である。
今回は句会に引き続き開かれる同期生新年懇親会と同じ会場で、途中から新年会出席の諸兄が詰めかける慌ただしい句会となった。

民主党政権が出来て3ヶ月、事業仕分けに続いて今度は政治献金と世の中は腹立たしいことばかり。今月の関係応募句はかなり少なかったが議論・雑談と兎角話題がその方へ行く傾向が避けられない。
今回の課題「備え」。備えというと軍備、災害、老後などかなり広範囲に連想が広がったようだ。
佳吟賞は井上君。秀句賞は榊君。
課題句 非常時に備え食いだめ出来る腹 井 上
鍋焦がし報知機鳴って大騒ぎ 今 村
遺言をその日に備え齢(とし)重ね 大 石
核密約北の核への抑止力 川 井
余命延び老後の備え底をつき 榊 
声高に無防備を説く脳天気 重 本
火災報知器つけて災害ぬかりなく 萩 田
カデットは老いても夢に銃(つつ)を持つ 松 岡
自由句 悠々と朝寝楽しむ無位無官
カタカナ語全部読めるが意味不明
井 上
知らぬ間に超低空でJALは飛ぶ 今 村
枯木立競う枝ぶり世を写す 大 石
埋蔵金足らず国債またも増え 川 井
人込みで女房名呼ぶにハテ困り 榊 
朝酒が飲めるこの日がお正月 重 本
インフルエンザ七草食べて撃退し 萩 田
センリョウの色鮮やかに年は明け 松 岡

課題吟「備え」
鍋焦がし報知機鳴って大騒ぎ 主婦は他のことに気を取られよく焦がすそうです。付けた報知機が実際に役立った話
非常時に備え食いだめ出来る腹 最近の若者は胃袋が小さく、すぐ一杯になる。昔は腹も減らしたが食い溜めもできた(体験談)。
核密約北の核への抑止力 知らぬ間の歴史の皮肉・・・
カデットは老いても夢に銃(つつ)を持つ 近頃では鉄砲位で役立つかな? 海賊だって重武装
余命延び老後の備え底をつき      何れ平均寿命は90歳とか、個人も困るし、年金財政も破綻だよ。高点句
遺言をその日に備え齢(とし)重ね 論理がはっきりしない?
火災報知器つけて災害ぬかりなく 表現が素直すぎる感
声高に無防備を説く脳天気 能(脳)天気とは呑気で軽薄なことや安直なことらしい。またはそのような人。転じて生意気な人を指す。江戸時代の書物に既に使われているとか。憲法9条・・・をいう人もこれに該当
自由吟
センリョウの色鮮やかに年は明け 新年にピッタリの風景。年賀状に付けてもいい
年の暮れ慌ただしさを脇に見て 表現が当たり前すぎる感。しかし体の不自由な作者を思うと身につまされる
屠蘇祝う景気まだらの寅の年 原句:千里走る寅に託すか経済年
表現がギクシャク。議論して寄ってたかって修正した
悠々と朝寝楽しむ無位無官 寒いと起き辛く本当に無職は有難い。全員同感
朝酒が飲めるこの日がお正月 普段から朝酒ではないだろうから、これは正月を実感していると全員で判定
知らぬ間に超低空でJALは飛ぶ 超低空でなく不時着だったかも知れない。経営者、組合等々何をしていたのだ
埋蔵金足らず国債またも増え 仮に足りても毎年出せない
かの大国COPでは途上国 中5?中8?の句。上中を入れ替えて
COPではかの大国は途上国
石塊(くれ)を蹴散らして行く反抗期 ひねくれて石を蹴飛ばし蹴飛ばし歩く姿が目に浮かぶ。作者自身の事とか
インフルエンザ七草食べて撃退し 原句:七草でインフルエンザも撃退し
議論の結果より滑らかになると修正
竜馬伝方言使うその効果 高知出身のメンバーの言:厳密にいうとすこし違うが感じは出ている
社内誌も消息欄はカットされ ここでも事業仕分けかの結果か
カタカナ語全部読めるが意味不明 全員同感。高点句
声高に街なか歩く中国語 中国語に限らずいろいろな言葉が耳に付く(傍若無人に)
枯木立競う枝ぶり世を写す  枝ぶりと世の中のどんな所が?
人込みで女房名呼ぶにハテ困り  「にょうぼな」と読まないと




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