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平成21年定例句会
開催日 課  題 佳吟賞 秀句賞
12月 12月15日  吹 く な し
11月 11月24日  松  松 岡 な し
10月 10月20日  赤(アカ・あかい) 重 本 な し
9月 9月29日  緩む(弛む) 川 井 松 岡
8月 8月18日  探る(さぐる) 重 本 熊 本
7月 7月21日  恥ずかしい 大 石 な し
6月 6月16日  活 躍 今 村 井上
5月 5月19日  人 気 松 岡 熊 本
4月 4月21日  見通し 松 岡 川 井
3月 3月17日  揉ます 大 石 萩 田
2月 2月18日  骨 太 重 本 な し
1月 1月23日  ほのか 井 上 な し












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12月句会模様


平成21年12月15日 佳吟賞  榊
課 題 吹 く 秀句賞  該当なし
先月は名幼会総会・同期生会と何かと気忙しい月であったが、師走に入り一層気忙しくなってきた。

民主党政権が出来て3ヶ月、今月もこれに関係した句も見受けられ、世の中は腹立たしいことばかり。議論百出で脱線気味で鑑賞がとかく進まなくなる句会であった。

兼題「吹く」では、あるメンバーから「木枯し」、「ホラ」を連想とあったが、句会でもやはり強烈な「伊吹おろし」がしばし話題になった。

佳吟賞は、お元気な奥さんが珍しく寝込み、その情景の高得点句を中心に榊君がめでたく獲得、秀句賞は3ヶ月連続で該当なしとなった。
課題句 吹きおろす伊吹の風に育てられ 大 石
焼き餅を息吹きかけて喰ううまさ 川 井
木枯しにマスク行き交う暮れの街
風呂焚きをひょっとこにする火吹竹 重 本
チャルメラが夜食の合図受験生 萩 田
神風の吹くこともなく戦(いくさ)終え 松 岡
自由句 逆風に鳩立ちすくむ年の暮れ
トラスト・ミーと口滑らして四苦八苦
井 上
検索は生意気で引く仕分け人
年の暮れ喪中で友が別れ告げ
今 村
飛び去った帽子のあとをモーミング 大 石
雨の日は屋根のパネルもひと休み 川 井
たまに臥す女房の指図多きこと
綱取らず給金はとる大関陣
新走(あらはし)り利き酒つい二日酔 重 本
佳い年を迎えたいねと墓掃除 萩 田
夜長には昭和の演歌熱い酒 松 岡











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11月句会模様


平成21年11月24日 佳吟賞  松 岡
課 題 秀句賞  該当なし
11月は名幼会総会・同期生会と気忙しい月であった。秋もいよいよ深まりあちこちで紅葉の便りが聞かれるが、一方師走も間近になってきた。

民主党政権が出来て世の中は腹立たしいことばかり。時事句の句材一杯といったところで、我が川柳会も先月同様いくつかの句があった。、

遠隔地の熊本君が先々月来の入院で今回も不参加。、一日も早い回復を祈る次第。

佳吟賞は松岡君が強烈な時事秀句を中心に今年3回目の堂々の獲得、秀句賞は該当なしとなった。
課題句 老松の根っこに生きている昭和 井 上
当選のマツタケ届き大歓声 今 村
老松の枝ぶり語る風雪を 大 石
もうすぐと子供に夢を松飾 川 井
縁起よい三樹の首座を守ってる
夜は鍋解禁の日の松葉蟹 重 本
遥拝所気を引き締める松のかげ 萩 田
松高く夕日ノ森は茜染め 松 岡
自由句 一番に仕分けをしたいマニフェスト 井 上
二人羽織うしろ一郎かお由紀夫 今 村
いける口喉の奥知るまろみ味 大 石
献血が栄養足らずボツにされ 川 井
八十路過ぎ今日も東のありがたさ
虎刈りが風雅に見える松手入 重 本
ワクチンを打って万全冬迎え 萩 田
夢もないゼニ勘定の事業分け
使い捨てマスクを配る敬老会
松 岡











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10月句会模様


平成21年10月20日 佳吟賞  重 本
課 題  赤(アカ・あかい) 秀句賞  該当なし
台風騒ぎも落ち着き秋もいよいよ深まってきた。

自民党惨敗を受けて民主党政権が出来て世の中が騒々しくなってきた。我が川柳会もこのことに無関係でおられずいくつかの句があり、鑑賞でも議論百出なかなか進まず往生した。

今回は遠隔地の熊本君が先月来の入院手術で不参加、また大石君も入院、手術も間近とか、しかしこれに屈せず投句・選句と奮闘した。両兄の一日も早い回復を祈るや切。

佳吟賞は重本君が投句3句万遍なく得点して今年3回目の堂々の獲得、秀句賞は該当なしとなった。
課題句 気持ちよく飲んでる友の恵比須顔 井 上
旅案内紅葉の色が惹き付ける 今 村
通信簿赤点見付け大騒ぎ 大 石
筋肉の年を語りかけ
見晴らし台嘆声しばしなゝかまど 重 本
祝祭日バスは日の丸はためかせ 萩 田
財政の赤字見え見えマニフェスト 松 岡
自由句 借りた猫の手をもてあます過半数 井 上
この秋もコスモス咲いて締め括り 今 村
敬老の集い気になるお弁当 大 石
形見分け貰い特攻送った日
喇叭で起き喇叭で食ったその昔
川 井
国益よりマニフェストだと小鳩言い
傍迷惑赤い気炎の熟女連
今日も無事家路の子等の国訛
重 本
山門で墓参迎える彼岸花 萩 田
ノーベルも驚いている平和賞 松 岡





課題吟「赤(アカ・あかい)」
財政の赤字見え見えマニフェスト マニフェストとその党が全部良いからでなく、以前の与党がダラシなかったからだ
通信簿赤点見付け大騒ぎ 「赤」ではないが句としては満点の方が面白いかも
赤いバラ棘がなければ美しい 当たり前すぎる? 「・・・棘があっても・・・」の方がが面白いかな
祝祭日バスは日の丸はためかせ 子供のときからの原風景。祝日に日の丸を見るとホッとする
気持よく飲んでる友の恵比須顔 赤=恵比須顔
見晴らし台嘆声しばしなゝかまど 見渡す限り一面の紅葉の鮮やかさが目に浮かぶ。佳吟賞の原動力
思い出は血沸き入ったKDの門 血沸き=赤は少し無理かも
旅案内紅葉の色が惹き付ける 旅行社のパンフレットは紅葉で一杯。旅に出たくなる
     
自由吟
敬老の集い気になるお弁当 昔ほどガツガツしていなくなっていてもお弁当は気になります
形見分け貰い特攻送った日 小牧に特攻を見送った記憶は忘れない。しかし「形見・・・」との関係がよく判らないのが難
傍迷惑赤い気炎の熟女連 乗り物の中では本当に迷惑。家内に聞くとその昔旅行社で切符買う時から騒々しくたしなめられたとか。
かって「熟女組しゃべり続けて京都下車」なる句がありました
あだ名しか思い出せない久し振り 同感。特に先生などに対して多いようだ
国益よりマニフェストだと小鳩言い 「小鳩」は小物の鳩と、闇将軍某と併せてと二通りの意味あり
山門で墓参迎える彼岸花 心に沁みる風景
人の世を生きて今年も敬老日 固い。何人か友が旅立つ中、有難い事に今年も生き延びました
ノーベルも驚いている平和賞 たった1回の演説で。今回は特に早すぎるのでは。ノーベル賞も権威がなくなりました
五年(いつとせ)の介護の証(あかし)髪細る   あれもこれもと材料が多すぎる感
今日も無事家路の子等の国訛り 風景が目に浮かぶ。テレビのせいで方言は昔ほど強烈でなくなった。「国訛」とよそ者に言っているところが面白い
黄金色の稲穂たわわで里平和 ある時期日照時間が足らないと言われたが豊作。ちょっと一人称が不足?
借りた猫の手をもてあます過半数 意味が通じにくい。大勝したのに参議院の過半数が欲しいばっかりに連立した少数党(借りてきた猫)が言いたい放題という意味とか
喇叭で起き喇叭で食ったその昔 原句「・・・元気さよ」より「・・・その昔」が良いとの意見多く、作者が訂正
還暦だよ太り過ぎだよ西向いさん 意味不明。作者説明:西のお隣は建国60年(還暦)で大きくなり過ぎたという意味とか
この秋もコスモス咲いて締め括り 某氏評:「締め括り」という言葉よし
秋台風去って我が家も衣替え 「夏台風」ならよいが「秋台風」は重なり冗長













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9月句会模様


平成21年9月29日 佳吟賞  川 井
課 題 緩む(弛む) 秀句賞  松 岡

9月も終わりとなり秋の気配が濃くなってきました。
18日の衆議院選挙では、戦後長らく政権の座に胡坐をかいて堕落した自民党が惨敗。自由題で寄せられた句も民主党政権にか絡んだものが多かった。

今回は遠隔地の熊本君が体調不良で不参加、計8名の句会となった。課題「緩む(弛む)」。

句会は5点獲得者が8名中5名並ぶ大混戦、僅かに抜け出した川井君が佳吟賞を獲得、秀句賞はここのところ目に付く警察官の弛みに着目した松岡君が獲得した。
課題句 目許口もとついつい弛む宇宙人 井 上
削り終えホッと息抜く歯の治療 今 村
孫がくる頬と財布がゆるむ俺 大 石
気が緩み忘れた時に落し物 川 井
筋肉のたるみが年を語りかけ
盆帰省財布も緩む大所帯 重 本
景気緩み名残の花火胸に咲き 萩 田
またやった警察官の飲酒事故 松 岡
自由句 グラマンのようにしつこい蚊一匹 井 上
連立へ少数党が高く売り 今 村
菜を刻む刃切れ音冴え妻笑顔 大 石
勝ち馬に乗る一票のものすごさ
腐っても鯛のカデだと鏡見る
川 井
食欲がメタボをつくる秋が来た
戦闘帽昭和に生きた来た証 重 本
長寿祝い受けて亡き友また偲び 萩 田
壮大に無駄遣いするダム中止 松 岡





課題吟「緩む(弛む)」
筋肉のたるみが年を語りかけ
肉体的衰えをあからさまに言うのは好きでないという御仁あり    
盆帰省財布も緩む大所帯
孫がくる頬と財布がゆるむ俺
定型句(佃煮句という結社あり)。財布は緩むより壊れそう
1句:(作者弁)2人の子が孫を計5人連れて帰省して計11人で大変な食欲
2句:「俺」がぎこちなし
暑気緩む名残の花火胸に咲き 「胸に咲き」は抽象的、「空に咲き」では如何
削り終えホッと息抜く歯の治療 経験者多数。同感
気が緩み忘れた時に落し物 「忘れた時」が違和感。一工夫欲しい
またやった警察官の飲酒事故 本当にこの手のニュースが多い。一体どうなってるの
目許口もとついつい弛む宇宙人 笑った顔を見たことなかったが、さすがに首相になるとつい
     
自由吟
誇大公約選挙が済めば取下げたい 今となると「しまった、早とちり」という項目もある筈
長寿祝い受けて亡き友また偲び 思い出深く親しかった同期生を思い出す 高得点句
菜を刻む刃切れ音冴え妻笑顔 「刃切れ・・・・」ゴロが悪い。例えば「トントン音冴え・・・」としたら
食欲がメタボをつくる秋が来た 淡々と過ぎる感。一捻り欲しい
壮大に無駄遣いするダム中止 マニフェストどおり止めるといっているが、今の状態で何が悪いがよく判らない
戦闘帽昭和に生きて来た証 作者:整理していたら復員時の戦闘帽が出てきた
グラマンのようにしつこい蚊一匹 重たい機体の癖に畑の中の一本道でも追い回して機銃掃射。高得点句
勝ち馬に乗る一票のものすごさ 人間の心理、恐ろしさかも
連立へ少数党が高く売り 少数の癖に一ゴネして売り込んだ感じ。連立必要?
パンツ一丁団扇片手に飲むビール 定型句。流石に最近はパンツ一丁はないようだ。昔は褌一丁もあり
舌足らず早とちりとで笑い声 「孫の舌足らずを早トチリして大笑い」の意味? 
この国は何処へ行くのかはぐれ雲 「はぐれ雲」? ふらふらした情けない状態?
第一声お題目かねマニフェスト 「お題目」と「マニフェスト」は同じでは(一同同感)
世直しの期待膨らむ新政府 末期的自民党内閣に比べると新政府の大臣は意外と勉強家。ひょっとしたらの感もある
来夏を約して軍歌同期会 この句も同期生の会合を重ね今や類型的になった
腐っても鯛のカデと鏡見る カデが鯛になって出てくるとは。意外性










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8月句会模様


平成21年8月18日 佳吟賞  重 本
課 題 探る(さぐる) 秀句賞  熊 本

はや立秋は過ぎ残暑お見舞いを言う時節になった。しかし今年は梅雨はあばれ梅雨で日照時間は少なく、本式な夏はこれからといった感じである。18日は久し振りの衆議院選挙の告知日であった。寄せられた句もマニフェストなど選挙柄も退くが多かった・

今回の課題「探る」。探るというとまず「腹を探る」といった言葉が頭に浮かぶ。その中で熊本君の「老夫婦」の腹の探りあいは面白く傑作の句。

結局佳吟賞は、重本君君が獲得、昨年に4回獲得に続いてた数回獲得の道へ奪取開始か。秀句賞は熊本君が今年3回目の獲得となった。
課題句 大不況底も出口も未だ見えず 井 上
すわ地震明かりを探る夢うつつ 今 村
難問を着眼新たに解探る 大 石
お宝の値打ちを探る鑑定団 川 井
事により夫婦も腹の探り合い 熊 本
舞台裏腹探り合うロビイスト
マニフェスト本音を探る市民の目 重 本
手探りで生きて来たよな八十年 松 岡
自由句 暑中見舞いの返事電話が多くなり 井 上
戦友の葬灯火揺らぐ蝉しぐれ 今 村
ベビーカー中に双子が背に幼児 大 石
宇宙での浮遊生活骨粗鬆 川 井
    マニフェスト落第点で背くらべ 熊 本
生活だァと飴玉並ぶマニフェスト
お白洲で見せよう民の裁きぶり
豪雨禍の爪痕語る青い屋根
重 本
原爆忌核の禍を知れ北の国
あばれ梅雨孫に見舞いの電話かけ
萩 田
朝顔や五七五の夏便り 松 岡





課題吟「探る」
大不況底も出口も未だ見えず 「探る」の感じから少し遠いのでは?
手探りで生きて来たよな八十年 手探りばかりではなく自信を持って突っ走ったこともあったのでは。いずれにせよ長い年月です
すわ地震明かりを探る夢うつつ 最近地震が多い。直ぐ飛び起きます
朝顔の蔓かき分けて花探り 今年は日照時間が短いせいか花が少ない。野菜も実がならないとか。(花好きの作者の弁)
事により夫婦も腹の探り合い 面白い。「事によりがいい」最高点句
舞台裏腹探り合うロビイスト ロビイストの動きは複雑、気を許せない
マニフェスト本音を探る市民の目 今度の選挙は「マニフェスト」の語が馬鹿に目に付く、「政権公約」といえばいいのに。どうせ本気にしていないのだから
難問を着眼新たに解探る 局面打開には発想の転換が必要という意味だと思うが。表現が硬い
お宝の値打ちを探る鑑定団 この番組は皆見ているようだ、我が家にお宝がないのが残念
      
自由吟
お白洲で見せよう民の裁きぶり 裁判員制度は裁判所、検察、弁護士と随分手間が掛かるようだ。犯罪を犯さないように願いたい
百年に一度に踊るポピュリズム 百年に一度の危機とか。みんなバラマキ政策です。国民はそれほど馬鹿ではない。
道路でこんなことを続けると国鉄の二の舞になる
マニフェスト落第点で背くらべ ドングリの背比べが落第点のレベルといってるところが面白い
靖国は真の追悼施設なり またハコ物の別の施設を掲げる政党がいる
歯医者では痛いと言えず顔しかめ その通り。歯医者の句は過去皆が作り皆面白い
月あかり狸棲みつき人だかり 状況と意味が不明
強張った筋を労わり今朝も起き 朝には筋肉が硬く痛くなっていて簡単には動けない。歳のせいか
生活だァと飴玉並ぶマニフェスト 上五:昔「青島だァ!!」というのがあった
原爆忌核の禍を知れ北の国 今年はオバマ大統領の演説でちょっと空気が変わったか
ベビーカー中に双子が背に幼児 「双子が」が少しゴロが悪い。「双子で」「双子と」などが少し滑らかか?
豪雨禍の爪痕語る青い屋根 一見青い屋根に?であったが、応急措置のブルーシートを掛けた屋根が沢山と言っている
なにげなく置いて忘れて大掃除 大掃除をしたら行方不明の物が出て来たということらしいが、原因結果が曖昧
極刑にせぬから続く麻薬吸い 薬物汚染は嘆かわしい。昔の中国のアヘン戦争の時代を連想
朝顔や五七五の夏便り 朝顔の写真のフォト五七五の暑中見舞い
宇宙での浮遊生活骨粗鬆 宇宙旅行には若田さんのように訓練マシンが必携品。
戦友の葬灯火揺らぐ蝉しぐれ 同期生のお通夜で読経と蝉しぐれが相和して、また灯火も同調した故人を惜しんでいた。俳句風
暑中見舞いの返事電話が多くなり だんだん手書きが少なく手っ取り早く電話、メールか
あばれ梅雨孫に見舞いの電話かけ 梅雨の豪雨見舞いに電話したら孫が出てきて一人前に受け答えした








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7月句会模様


平成21年7月21日 佳吟賞  大 石
課 題 恥ずかしい 秀句賞  該当なし

梅雨が明けたら途端に猛暑、でも句会の日は運良く雨勝ちの涼しい日となり一息ついた。

今回の課題「恥ずかしい」。考えてみると人生。社会なと恥ずかしいことだらけで、句材には事欠かないが作句となるとまた難しい。しかしそこは百戦錬磨の会員諸氏佳句が多かった。

結局佳吟賞は、大石君が獲得、会に参加後日が浅いが見事2回目の佳吟賞となった。おめでとうございました。しかし秀句賞は該当なしとなった。
課題句 男なら矢張りステテコランニング 井 上
サミットでも軽薄振りの我が総理 今 村
親しげに声かけられて名前でず 大 石
絵葉書に書く文字歪み恥ずかしい 川 井
ケイタイも車もなしで恥ずかしい 熊 本
木銃で整頓棚をまた突かれ 萩 田
クラブ飛びボール動かぬへぼゴルフ 松 岡
自由句 浴衣がけメタボの方がさまになり 井 上
梅雨の蓋開けたら猛暑溢れ出し 今 村
背伸びして短冊つるし祈る子ら
梅雨晴れに甚兵衛の袖風抜ける
大 石
夏バテに効くと国産鰻買う 川 井
    肝臓のことだけ聞いてと担当医 熊 本
まず年を見比べてみる死亡欄
カミさんも美人に遠く後期入り
生きの良さつついては買ういか屋台
端境期サロンに変わる侘び住い
重 本
父の日に子供が描く絵不精ひげ 萩 田
元気出せ鏡の俺が笑ってる 松 岡





課題吟「恥ずかしい」 歳をとると恥じ多しの世代の句です
親しげに声かけられて名前でず 顔は覚えていても名前が出ないことが多くなりました。同感、最高点句
寄せ書きの自分の字句に穴あれば 観武台解散の日に書いた寄せ書きを見ての所感
首相等の右顧左眄見る恥がまし 接尾語「がましい」を付けた「押しつけ―・晴れ―」は多いが「恥がましい」はちょっと馴染が薄い感じ
ケイタイも車もなしで恥ずかしい 携帯がないと不便、車は年寄りには危ないからなくても恥ずかしいことはないのだが・・・・・でも
男なら矢張りステテコランニング 「よくぞ男に生まれけり」、世の中男だけだったら恥ずかしいことは全然ない
木銃で整頓棚をまた突かれ 河合班長だとの証言あり。恥ずかしいし再整頓の手間が大変
サミットでも軽薄振りの我が総理 世界で一目おかれる代表が欲しい
絵葉書に書く文字歪み恥ずかしい 加齢で手がスムースに動かない
クラブ飛びボール動かぬへぼゴルフ ゴルフに大分なれても衆人環視の中で発生する現象
      
自由吟
まず年を見比べてみる死亡欄 死亡欄へまず目が行くが、既に平均寿命を超えられたのは、自分たちより若くて亡くなる人々のお陰と感謝・高点句
生きの良さつついては買ういか屋台 皆につつかれたイカはかなり痛みそう
梅雨の蓋開けたら猛暑溢れ出し 表現は面白い
政治家の説明はみな自己弁護 説明責任を問われる政治家が増えた。本当のことは言えないと思うが
背伸びして短冊つるし祈る子ら 可愛らしいさまは良く分かるがやや情景描写風
父の日に子供が描く絵不精ひげ 母の日のお母さんは目がパッチリ、父の日は無精ひげ。父の日のお父さんはアゴヒゲ・チクチクのイメージか
お中元たまに贈るも伊達じゃない やや意味不明
肝臓のことだけ聞いてと担当医 患者はつい先生にあれこれ聞が、先生はそんなに何もかも分からないと悲鳴
遺された美田で育つ萌やしっ子 親の社会的地位などもすべて現代の美田。子供はそれほど感謝してない、
カミさんも美人に遠く後期入り 美人・不美人問わず皆後期高齢者、健康第一です
勝てるかも政権準備気にかかり 政権交代を売り物にする政党あり。一度やらして見たら
何事ぞ大論争の群すずめ 夕方薮入り前のスズメが大騒ぎ。前句が政治関係句なので政治家が大論争と勘違いした向きあり
梅雨晴れに甚兵衛の袖風抜ける 涼しそう
里山でホタル見た子の目が光り 「目が光り」はちょっと表現がきついか。「目を丸く」「輝く目」位では如何
元気出せ鏡の俺が笑ってる 自分に励まされた
夏バテに効くと国産鰻買う 最近は国産に希少価値、鰻も効果大か?
端境期サロンに変わる侘び住い 人を惹きつける朗らかな作者の人柄が目に浮かぶ
浴衣がけメタボの方がさまになり 最近は何でもメタボは不可だが、着物は痩せ型には合わない。太り気味が長生きの説あり










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6月句会模様


平成21年6月23日 佳吟賞  今 村
課 題 活 躍 秀句賞  井 上

梅雨の合間の一日であったが気温も30度近くまで上がり、湿度も高く高齢者には辛い日であった。今月の句会は支障のある人もおり参加者が少なく3名の淋しい句会となった。でもFax参加の諸兄からのコメントを楽しく拝見しながらの楽しい句会であった。

今回の課題「活躍」。「活躍」といえば大リーグで大活躍のイチローを連想するが、これを代々に私宅が9句中4句もある大バトルとなった。

結局佳吟賞は、ホームページの管理人今村が投句の3句とも満遍なく得点して久し振りに頂戴。秀句賞は9点を句得して井上君が獲得した。
課題句 梅雨入りは俺の出番と雨蛙 井 上
予報士は梅雨で生き生き活躍し 今 村
鯛捌き活躍見事活造り 大 石
放浪記千回主演栄誉賞 川 井
イチローの活躍記事に眼を細め
イチローに期待今年も二百本 重 本
実験棟飛行士活躍できあがり 萩 田
イチローのヒットの数が大見出し 松 岡
自由句 川柳とビールで脳の錆落し 井 上
我が家も我が身も共に傷んでる
曲がった背ふと気が付いてまた伸ばし
今 村
豚と人同じ空気でパンデミック 大 石
民主党の反米シフト是非問われ 川 井
    妻退院体調不調口好調
気休めにやればよいのにすぐ本気
熊 本
傘寿祝ホロ酔で出る名幼歌
お遍路と同じ願いで医者巡り 重 本
任務終えカグヤは月に帰り着き 萩 田
句作メモ抱えたままにうたた寝し 松 岡





課題吟「活 躍」
イチローの活躍世界をとりこにし
イチローのヒットの数が大見出し
イチローに期待今年も二百本
イチローの活躍記事に眼を細め
  
活躍への思いを我らの「イチロー」に托した句が4句もあり相撃ち。こうなると読む人の感覚への訴求力のある表現の句が有利。2句に軍配が挙ったようだ。
実験棟飛行士活躍できあがり 工程の説明調で硬すぎる。「飛行士」を「若田さん」にするなど要工夫
放浪記千回主演栄誉賞 長すぎると少し鼻につく感あり
梅雨入りは俺の出番と雨蛙 雨蛙は滅多に見なくなったが、梅雨といえば青ペンキを塗り立ての雨蛙の出番。感性に訴える。最高点句
鯛捌き活躍見事活造り ギクシャク感。何が活躍か?、無理に「活躍」を入れたようだ
予報士は梅雨で生き生き活躍し 予報士は何時でも活躍だが台風、梅雨、猛暑など何かある時が一番活躍しているように感じる
    
自由吟
今年またナゴランの咲く沖縄忌

  松岡君ホームページより
「ナゴラン」は「ハイビスカス」かと思ったが違うようで、我が家に電話して辞書を引いて貰い違いを納得。花に詳しい萩田君が欠席の句会での一幕
川柳とビールで脳の錆落し 暑いときのビールは爽やかだが川柳とくっ付けた。作者は同感者が多い筈と粘ったが
DNAで犯人決めるミスも出る 説明調。事実だが面白い言い回しが欲しい
鳩切りは馬謖の故事か迷宰相 大上段に過ぎるか。座6
豚と人同じ空気でパンデミック よく判らない。現在のところ流行は人から人へだが「空気」?
妻退院体調不調口好調 座6だが歯切れよし
我が家も我が身も共に傷んでる 同感者多く得点する
泥んこの田植え実習小学生 説明調で硬い。たとえば「・・・この田植えごっこの・・・」としたら
お遍路と同じ願いで医者巡り 高齢で身体がガタピシするとお遍路さんの気持ちがよく判る
気休めにやればよいのにすぐ本気 もう少し具体的だったら
民主党の反米シフト是非問われ 反米は選挙対策か。組合系の体質あり
任務終えカグヤは月に帰り着き 洒落ている。最後は激突のところ「帰り着き」とはお伽噺と相俟って優雅。佳句
傘寿祝ホロ酔で出る名幼歌 無理に「名幼歌」としなくても
一歩出ず目指す行先離れゆく 判り難い。「出るのがだんだん不自由になり目的地が遠くなってゆく感じがする」という意味かと一同で判読
句作メモ抱えたままにうたた寝し 高齢者はやたらにコックリします
曲がった背ふと気が付いてまた伸ばし その昔「背筋を伸ばせ、アゴと腹を引け・・・」と喧しく言われました。Fax参加者の感想「街でショウインドーに写る背が曲がった老人の姿、これはイカンと背を伸ばす。年寄りは厭だ」と
支持率が下がり放しの三代目 「3代目→貸し家」の句をもじったと作者の弁あり
一つずつ見て見返りの花の王 本位の弁によれば「立派な牡丹に感心して何回も振り返った」と










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5月句会模様


平成21年5月19日 佳吟賞  松 岡
課 題 人 気 秀句賞  熊 本

天気のいい日は若葉の緑が眼に染みる。話題の定額給付金もそろそろ手に入った。考えている間に奥さんに寄付した(召し上げられた)人もいるようだ。

今回の課題「人気」。これは「にんき」とよむか「ひとけ」と読むか。いい様に料理すればいいが。「にんき」とした人が多かった。また折から皐月。鯉のぼり関連句も多かった。

結局佳吟賞はここの所快調な松岡君が連続獲得、秀句賞は熊本君が獲得した。
ホームページ編集子は風邪で欠席、前週墓参で帰郷し帰りには京都に1泊したので。新型インフルの感染を心配したが。どうやら無事でやれやれといったところ。Fax参加だったので投句各句の感想は今月は休みとします。
課題句 居座りを引き摺りおろす不支持率 井 上
人気メニュー味の作りは秘密です 川 井
公約は口約なのだ人気とり 熊 本
正論で人気上昇する府知事 重 本
高見盛立会い前に人気勝ち 萩 田
千円で人気スポット疲れ旅 松 岡
自由句 人が人を裁く役目のくじ当り 井 上
健康で無事を願って傘寿越え
どこまでも千円エコは脇に置き
今 村
立つ予定立札は朽ち草茂る
空青く俺も泳ぐぞ鯉のぼり
大 石
六無斎一つ加えて病なし 川 井
    大渋滞千円だからと納得し 熊 本
少子化か鯉の泳がぬ五月空
年かいな畳の上で転げている
褒められて惜しげなく切る薔薇自慢 重 本
子供の日三代揃いバーベキュー 萩 田
風食ってメタボの鯉も泳ぎだし
父よりは老けたおのれがいる鏡
松 岡











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4月句会模様


平成21年4月21日 佳吟賞  松 岡
課 題 見通し 秀句賞  川 井

この春は桜は長持ちしてが、それでも春は過ぎ青葉の新緑の時節となってきた。先月話題の定額給付金が手に入るまではもう少し時間が掛かりそうだ。

今回の課題「見通す」。「見通す」に似た言葉に「見透かす」がある。辞書でも同じような説明はあるが、厳密には語のニュアンスは違うように感じる。このたびの句会でも同じような使い方のものが散見された。金融危機・政治・北朝鮮と時事問題な盛りでコキおろしで溜飲を下げた句会でもあった。

佳吟賞は久し振りに花を愛する松岡君が獲得、また秀句賞は川井君がヒットを飛ばした。





課題句 弁解をするほど本音見通され 今 村
その一手見通した筈見落とした 大 石
兜町市場に聞けと逃げを打ち 榊  
G20危機見通せず大騒ぎ  熊 本 
政治と金見透かされてる下心 重 本
衛星と言うがミサイルお見通し 萩 田
総理盗り見通し崩れ夢破れ 松 岡
自由句 総論反対各論賛成給付金
栄光と無念の三月十日なり
井 上
紅顔に泥を塗られた美少年 今 村
黄砂吹き花粉飛び交いマスク行く 大 石
朝刊がスリムになった不況感 川 井
朝刊がスリムになった不況感
背が縮み負けじと背伸びして歩く
川 井
    株屋っていわれたくない政治屋に 熊 本
水色の線一本が無駄を呼び
川柳の効き目あらたか惚け予防 重 本
ハゲコウも空から花見しゃれてみる 萩 田
末孫のメールに漢字増えてくる
庭隅にわたしもいると母子草
松 岡





課題吟「見通し」
以下五句はアメリカ、錬金術師、政治家、某党首などについて「悲憤慷慨・こき下ろし」で議論白熱。鑑賞がなかなか先へ進まない
   
兜町市場に聞けと逃げを打ち さすが株屋も判らないか?
G20危機見通せず大騒ぎ   自国の経済ばかり優先、もっとアメリカの責任を問え!!
株暴落回復遠くああ無情 いずれ回復など想像もつかない。絶望
総理盗り見通し崩れ夢破れ DNAはやっぱり壊し屋か
政治と金見透かされてる下心 長らく聞かされている構図です
    
衛星と言うがミサイルお見通し お見通すのは誰か? 一寸曖昧
弁解をするほど本音見通され 本当は「見透かす」の語がピッタリ
百年に一度見通す眼が欲しい 危機は百年に一度の規模、眼力もそれ相応であるべしといいたい・・・・
その一手見通した筈見落とした 表現が一寸ギコチない感じ
  
自由吟
朝刊がスリムになった不況感 新聞自体でなく折込広告(作者)。以前これをメタボと詠んだ人がいたっけ
末孫のメールに漢字増えてくる 神仏・孫はよっぽど上手に詠まないとといわれている。これは何とかセーフか。最近は絵文字もあるよ
黄砂吹き花粉飛び交いマスク行く 今年はマスクが多かった。「マスク行く」は中々のお手並み
水色の線一本が無駄を呼び 始め見落とした人、作り変えた人、みんな悪い
川柳の効き目あらたか惚け予防 少し誇大広告気味。もう少し経つとハッキリするかも
総論反対各論賛成給付金 これだけ漢字を集めるのも大変でした
株屋っていわれたくない政治屋に 一番悪い政治屋(家にあらず)に悪口は言って欲しくない(作者の弁)
ハゲコウも空から花見しゃれてみる 首都圏では一寸したニュースでした。鳥に感想を聞きたい
出費多難地デジ車検に屋根修理 大物出費が繋がってやって来ます。年金暮らしは辛い
庭隅にわたしもいると母子草 どんな草木のも名前がある(昭和天皇)。母子草とは春の七草の中にある「御形(ゴギョウ)」のこととか。草餅にはヨモギを使うが古くは母子草だったそうだ
国連もポリス衛星打ち上げよ 最近の国連は権威なし
なお悪い献金貰い何もせず 一寸言い過ぎか。企業が可哀そうです
入学式孫もピカピカランドセル 新しいランドセルは入学式の定型句
自分だけ老いてた夢の観武台 本人のコメント:観武台へ旅行の夢を見たら自分だけが老人、他は昔の紅顔だった
背が縮み負けじと背伸びして歩く 例会参会者5人中3人が3〜4センチは縮んだと言っている
老婆でも自転車で追い賊捕らえ   新聞の見出し調。説明句過ぎる
栄光と無念の三月十日なり 陸軍記念日と東京大空襲。分からない人が多くなった
紅顔に泥を塗られた美少年 美少年という酒はぜんぜん悪くないのに






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3月句会模様


平成21年3月17日 佳吟賞  大 石
課 題 揉ます 秀句賞  萩 田
給付金決まれば揉める使い道

寒かった冬を抜け時節は桜の開花も間近になってまさに春到来となった。

今回の課題「揉ます」。「揉ます」といえば直ぐ思い浮かべるのが国会・政治で、9名のうち6名(給付金:4、他:2)が政治絡みの句になった。

今月のビッグニュースは、昨年10月以降Fax参加の新人大石君が、病後の不自由な体に鞭打って猛勉強の結果、短期間で長足の進歩を示し見事佳吟賞を獲得したことである。一同感服脱帽です。

秀句賞はここ暫く該当なしが続いていたが、「給付金」で萩田君が見事獲得。多くの人が決まるまでの揉め事に着目したのに対して、いよいよ貰う段になって、家庭内で孫までがそれぞれ権利を主張して「揉める」ところは気が付かなかった。お見事。





課題句 揉めた末頂くことに決めました 今 村
揉めてみせ本音をかくす話し合い 大 石
倒産を言う人賃上げ迫る人 熊 本
出せ出すな揉みくちゃになる給付金 重 本
給付金決まれば揉める使い道 萩 田
気を揉んで産んで育てた子も親に 松 岡
自由句 評論家舌二三枚使い分け
花粉症がほっと息つく菜種梅雨
井 上
啓蟄で人も這い出す炬燵から 今 村
内裏雛知ってる見てる夫婦仲
妻の声家庭平和のバロメーター
大 石
認認介護殺して知らぬ悲しさよ
大空襲被災者語るまだ戦後
川 井
    妻入院一人暮らしのプレ練習 熊 本
円高がトラベル煽る広告欄
テレレシピ今夜も膳に試作品
神様(さん)もあきれる絵馬の誤字脱字 重 本
開花予想春の行事を呼び起こし 萩 田
老い二人日向ぼっこに猫も来る 松 岡





課題吟「揉める」
「揉める」→「政治(給付金」を連想
出せ出すな揉みくちゃになる給付金
揉めた末頂くことに決めました
給付金決まれば揉める使い道
揉みに揉まれ燻しし過ぎた給付金
  

1句:貰うころには札もクシャクシャに
2句:表現があまりにも淡白すぎ
3句:着眼点抜群。秀句賞
4句:「燻し」の表現? 表現硬い
「揉める」→「政治(献金絡み」を連想
西松で揉めにもめてる舞台裏
金権の代表辞めず民主揉め

政治上の大事件はいつも献金絡みの繰り返し
「揉める」→「その他」
倒産を言う人賃上げ迫る人
気を揉んで産んで育ててた子も親に
揉めてみせ本音をかくす話し合い

1句:春闘盛ん、どこも渋い回答
2句:親から子へリレー。しみじみ懐旧に耽ります
3句:なかなかうまい表現、脱帽
        
自由吟
評論家舌二三枚使い分け 情勢が複雑、評論家も逃げ道が要る
ベースアップ叫び賃下げ防御策 春闘盛ん。攻撃は最大の防御
入試時期親は資金で四苦八苦 冗長が多い。改善案:入試時期→合格、親はなくてよい
寒の餅今年も搗けた恙なし 来年も元気で搗きましょう
円高がトラベル煽る広告欄 経済危機の唯一のいい点は外国旅行だが
啓蟄で人も這い出す炬燵から 句会がもう少し寒い時期だったらよかった
認認介護殺して知らぬ悲しさよ 高齢化で悲しい事件がが次々起きます
内裏雛知ってる見てる夫婦仲 状況は老夫婦の仲と推定、几帳面に雛飾り
孫に似た雛と値札を見較べる 安い高い、どっちがいいのか?
花粉症がほっと息つく菜種梅雨 花粉症持ちは本当に助かる雨です
妻の声家庭平和のバロメーター なかなか巧みな表現、お見事
開花予想春の行事を呼び起こし 行事な予め決まっていただろうが、開花予想で一斉にざわざわし始めた感し
支持率は下がれば次はマイナスか 数字的にこれ以上下がる余地なし
テレレシピ今夜も膳に試作品 我が家でもときときとんでもない物を食べさせられます
神様(さん)あきれる絵馬の誤字脱字    神さんがもう一寸勉強して来いとおっしゃります
大空襲被災者語るまだ戦後 無差別空襲は戦争犯罪
妻入院一人暮らしのプレ練習 誤解されそうな一句
老い二人日向ぼっこに猫も来る よく情景が判るが、あまりにも定型の句とか










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2月句会模様


平成21年2月18日 佳吟賞  重 本
課 題 骨 太 秀句賞  該当なし

定例句会は通常第3火曜に開催されるが、今月はの翌18日(第3水曜が靖国定例参拝となるのでこの18日のAM11時から)開催と、同期生新年懇親会が開催された1月同様に気忙しい慌しい句会となった。

今回の課題「骨太」。「骨太」は本来肉体的に骨格が太いという意味であったにのが、何年か前に骨太の経済政策など使う内閣があったりで、精神的にガッチリしているなどの意味が広く使われるようになった。このためかいざ句作となると何を骨太にするかで迷う課題であった。

重本君がこの課題を、現状の政治を骨粗鬆症に例え見事最高得点(6点)となり、他の2句とも相俟って佳吟賞を獲得した。秀句賞は今月も該当なしであった。
課題句 骨太はよいが少々メタボ腹 井 上
骨太の首相のいない国哀れ 今 村
骨太の時代であった明治の世 大 石
骨太なら後期高齢ぜんぶタダ 川 井
骨太案起草者だけがほめており 熊 本
骨太の対策なんと給付金
骨太の政治も今や骨粗鬆 重 本
戦国の骨太一謙信か 松 岡
自由句 桃源の夢破れたり大不況 井 上
アイディアは寝床を出たら度忘れし 今 村
米磨ぎの水冷たくて母偲ぶ 大 石
漢字はなれも検定だけが最高に 川 井
    春闘が賃上げよりは賃下げ率 熊 本
八十路なお欲という業捨てられず
屠蘇機嫌傘寿同志の初電話
大不況リモコンを手に炬燵守り
重 本
日足伸び球根の芽を日々数え
節分に食べる豆だけ砂糖味
萩 田
漢文は苦手だったと太郎言い 松 岡







課題吟「骨 太」
具体的に何が骨太なのか皆苦労している。本来の骨太は「骨太はよいが少々メタボ腹」の一句のみ。
  
骨太の対策なんと給付金 愚民政策の典型、「骨太」とは言い難い。しかし今となっては皆待っている。
骨太なら後期高齢ぜんぶタダ こうなれば世の中どんなに楽か。ここでは「骨太」=太っ腹
骨太はよいが少々メタボ腹 飽食時代、大柄骨太でも引き締まった人は少なくなった。
骨太の首相のいない国哀れ ここのところ情けない首相が続く。変人首相はいくらかましだったか?
大根の太さが示すエコの腕 作者によれば立派な大根を作る腕前が見事(骨太)と。なぜエコなのか難解
骨太の時代であった明治の世 明治は精神的に筋が通っていた。「時代」と「世」が重複、要工夫というメンバーあり
骨太案起草者だけがほめており 具体的なことは判らないが、自画自賛ということか
戦国の骨太一は謙信か 異論百出。骨太が何を指すかはっきりしない為か
骨太の政治も今や骨粗鬆 「骨太の政治」はいつのことがはっきりしないが、今のだらしなさを「骨粗鬆」とした例えに皆賛成
      
自由吟
閉塞を吹き飛ばしますノーベル賞 同感。しかし時事吟は新鮮味が大切
漢字離れも検定だけが最高に   協会の不祥事はさて置き漢字をしっかり身に付けたいという意欲は盛ん。もう少し洒落た言い回しが欲しい
欲しい物密かに決めた給付金 本音。ここで法案をぶち壊した政党は選挙で大敗間違いなし
しゃくですよ医療費控除今一歩 大病でたくさん控除出来るよりいいのでは。「しゃくですよ」がややぎこちない
女房におこられることが多くなり こちらも言いたいことがあるけれど我慢
大不況リモコンを手に炬燵守り 「大不況」とは大きく構えたが、要するに隠居はテレビのお守り図。表現が一寸ぎこちないか
日足伸び球根の芽を日々数え 春近し
反芻と牛歩で老に立ち向かう ここで「反芻」は? 要するに年寄りはゆっくりということか
大不況御曹司たて文句なし 作者:トヨタのこと
こんな大企業でも御曹司?
漢文は苦手だったと太郎言い 言うことボロボロの総理。句の表現が川柳定番過ぎる感
屠蘇機嫌傘寿同志の初電話 1月に出したかった句
アイディアは寝床を出たら度忘れし 皆同感。時には部屋を移動しただけで度忘れ
桃源の夢破れたり大不況 一寸前には株や投信で儲けた人もあるそうだ。それが・・・・アメリカを恨め
米磨ぎの水冷たくて母偲ぶ この作者はご飯炊きまど出来ない筈か? 想像句? しかし今は何事も便利、無洗米もあるよ
節分に食べる豆だけ砂糖味 律儀に節分行事、豆を80個食べるためには味付け必要とか
八十路なお欲という業捨てられず 色という業はなくなっても欲だけは死ぬまでか
算盤の塾に子供が精を出し 暗算能力は脳の活性化にいいとか。頑張れ
春闘が賃上げよりは賃下げ率 本当に春闘はどんなことになるのか。表現に工夫が欲しい













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1月句会模様


平成21年1月23日 佳吟賞  井 上
課 題 ほのか 秀句賞  該当なし

年改まり平成21年の第1回句会である。
今回は句会に引き続き同期生新年懇親会が開かれたので、通常は1時間半の句会も1時間に短縮され、賞味も気ぜわしい句会になった。

今回の課題「ほのか」は、広辞苑によれば匂いなどが微かなこと以外に単に僅か・少ないなどの意味もあるようで、どうも発想は嗅覚を連想してしまい意外と難題という感想であった。課題は便宜上偕行川柳のものを流用しているがどうも難問が多いようだ。

このような難題を「惚気」で掻い潜り、他の2句も手馴れた手法で井上君が佳吟賞を獲得した。秀句賞を今回は該当なしとなった。
課題句 祝い酒妻もほんのり赤くなり 井 上
香り乗せ花束届く誕生日 今 村
湯上りにほのかにかおる妻の髪 大 石
炊出しにほのかな明かり失職者 川 井
チェンジするオバマアメリカ夢ほのか 熊 本
初詣ほのかな気分もち帰り 榊 
荒れ果てて思い出ほのか里の景 重 本
紅梅のほのかな香り花探し 萩 田
コーヒーがほのかに香る朝の卓 松 岡
自由句 お湯割の麦焼酎で聞く第九
生真面目が筆で楷書の年賀状
井 上
就職でお開きとするお年玉 今 村
宿追われ行方知らずの年賀状 大 石
寝るところ無い人溢れ寝正月 川 井
    有難い何を買おうか給付金 熊 本
夢を追う宝くじには不況なし
めでたいと憚り乍ら書く賀状 重 本
七草粥食べて傘寿の無事祈り 萩 田
四海波静かであれと除夜響く 松 岡


課題吟「ほのか」
コーヒーがほのかに香る朝の卓 コーヒー好きを連想する一句。ここまで香りが届きそう
初詣ほのかな気分もち帰り この「ほのか」は初詣の「ムード」ということか? 「ほのか」の落ち着きがちょっと悪い
チェンジするオバマアメリカ夢ほのか    ほのかでなくむしろ現実的で無くては
荒れ果てて思い出ほのか里の景 「荒れる→思い出→ほのか」が一寸収まりが悪い。一工夫ほしい
湯上りにほのかにかおる妻の髪 新婚みたい、ご後馳走様。奥様への感謝!!
炊出しにほのかな明かり失職者   このような活動をする人が多くなった日本も捨てたものでもない
紅梅のほのかな香り花探し 典型的な「ほのか」の使い方
祝い酒妻もほんのり赤くなり 呑み助が自分は赤くならないので手近な奥さんで作句か
香り乗せ花束届く誕生日 ちょっとスパイスが欲しい
  
自由吟
頼みにはしてないけれど初詣 不信心だが周りが皆行くから初詣
七草粥食べて傘寿の無事祈り 整い過ぎ、俳句的な句
めでたいと憚り乍ら書く賀状   周りや世界中皆危機だ不景気だと騒ぐ。真正面からおめでとうは一寸気が引ける
除夜の鐘はるかに響く空ふるえ そのとおりです
九条はソマリヤ沖も駄目と言う 九条にみな引っ掛ける日本
生真面目が筆で楷書の年賀状 生真面目を主語にする老練の技。最高点句
七人で溢れんばかり宝船 宝船はみんな超満員で乗っている
四海波静かであれと除夜響く 「四海波」は一寸大上段過ぎる
ふるまい酒百円入れて舐めるほど 最近「ふるまい酒」でなく「お神酒」、有料化多し。申し訳にチョビッと入れて呉れる
夢を追う宝くじには不況なし 当たらないと思いながらひょっとしてを期待して買うせいか
宿追われ行方知らずの年賀状 派遣切りで宿無しになった人への年賀状はどこへ行く?
孫の賀状やはり今年もピカソ張り 幼稚園のうちは仕方ない
給付金いらいのってどんな人
有難い何を買おうか給付金
いろいろケチをつけるが、呉れるなら有難いが本音。二句は本音をうまく読み込んだ
巫女衣装の孫から破魔矢初詣 お孫さんがアルバイトでお巫女さん。ご利益がありますよ
就職でお開きとするお年玉 「これで最後」としたいが新年から「最後」は縁起が悪いので苦心
お湯割の麦焼酎で聞く第九 その前に紅白はどうした
寝るところ無い人溢れ寝正月 ごろテレできる結構なご身分です




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