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平成18年定例句会
開催日 課  題 佳吟賞 秀句賞
 12月 12月19日  誇り(る) 重 本 萩 田
 11月 11月28日  知る 井 上 な し
 10月 10月24日  昭 和 松 岡
 9月 9月26日  窓 萩 田 な し
 8月 8月22日  色 今 村 な し
 7月 7月25日  飛ぶ 重 本 今 村
 6月 6月27日  風 萩 田 井 上
 5月 5月23日  光る 井 上 な し
 4月 4月25日  悔い 井 上 萩 田
 3月 3月28日   耐える 井 上 松 岡
 2月 2月28日  愛 熊 本 な し
 1月 1月17日  犬 萩 田 松 岡









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12月句会模様


平成18年12月19日 佳吟賞  重 本 
課 題 誇り(る) 秀句賞  萩 田 
師走も残り少なく今年もいよいよ押し迫ってきた。

今月の課題「誇り(る)」は、「世界一のエリート教育を受けた私たちカデの魂、矜持の気持ちが出ていて、自分の誇りとしてよかたと思う(川井主宰)」であったが、皆同じ発想の類型句が多くなり、残念ながら相撃ちになってしまった。その点でまったく違うテーマに目をつけた重本君の句は、句も面白いし相撃ちを避けた点で賢明であった。結果としてめでたく佳吟賞の獲得に寄与した。

また冬の陽だまりが恋しい気持ちをバスに託した句で、萩田君が「秀句賞」を獲得した。

今年の川柳も本句会で納めとなったが、来年は一層精進して秀句を作りたいものである。

課題句 カデットの誇り不動の姿勢から 今 村 
三つ子というカデの矜持で百歳を 川 井 
遠い日の誇り隠して胸をはり 熊 本 
メダル胸国旗背負った誇り見る 榊 
優勝の馬より馬主の誇り顔 重 本 
大株に育ちサボテン咲き誇り 萩 田 
ただ一つ誇りは星の生徒なり      松 岡 
自由句 一寸の光陰重し余命表
もみじ葉は一期一会の彩(いろ)に燃え
井 上 
賞味期限忘れ眠らす冷蔵庫   今 村 
大掃除老いては捨てる物多し 川 井 
お互いに頭は見ないクラス会 熊 本 
品格も流行語まで成り下がり 榊 
妻の留守自由になって知る孤独
今日も無事炬燵でお茶を飲む安堵
重 本 
陽の当る席から埋まる冬のバス 萩 田 
知事さんの錬金術は天の声 松 岡 









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11月句会模様


平成18年11月28日 佳吟賞  井 上 
課 題 知る 秀句賞  該当なし
今年も後ひと月になってきた。
今月の課題「知る」は身近なテーマだったが、独創的な着眼(見付け)が付けにくかったかと思われた(川井)
佳吟賞はダントツで井上君、秀句賞は「該当者なし」となった。
課題句 知りながら知らぬ振りする年の功 井 上 
知ったのに記憶が駄目で残らない 今 村 
知る権利世論に勝負預けてる 川 井 
やっと知る世の中知らぬことだらけ 熊 本 
手に入れて横文字ばかりで知る不便 榊 
半兵衛は止せ学校の嘘苛め 重 本 
知ったふり昔の知恵を積み重ね 萩 田 
敵知らず己も知らず負け戦 松 岡 
自由句 靖国の苛めのネタも古くなり
老眼も人のアラならよく見える
井 上 
仏前にレトルト飯を分け供え   今 村 
信じられない必修不足のカリキュラム 川 井 
駆けつけてまず口臭を嗅ぐ警官 熊 本 
指定席あるのにつられ走り出し 榊 
手品師の一瞬人を眩ませる 重 本 
どんぐりが減っていのしし注意報 萩 田 
南国の紅葉の便り炬燵酒 松 岡 










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10月句会模様


平成18年10月24日 佳吟賞  松 岡 
課 題 昭 和 秀句賞  榊 
東京の24日は大変寒い日であった。近頃欠席の尾崎君に加え今村も家族に病人が出て欠席となり、出席者4名(ただしFAX選句4名で参加者8名)の淋しい句会となった。

今月の課題「昭和」は一寸厄介な課題だった。一方北朝鮮の地下核実験があったりしたせいか、時事句も含め時事的な関心が強い状況だった。

佳吟賞は松岡君、秀句賞は榊君となった。
課題句 激動の昭和支えた力瘤 井 上 
昭和からはみ出し今も生きている 今 村 
軍服を背広に変えて昭和終え 川 井 
振りむけば青春昭和夢の中 熊 本 
ひと桁は贅沢敵だと未だ言う 榊 
ハイビジョン昭和基地から今日は 萩 田 
激動の昭和を生きた自負がある 松 岡
自由句 病院と切っても切れぬ仲となり 井 上 
松茸なんか無くても平気庶民たち   今 村 
美しい国を作ると安倍総理 川 井 
行列の店店員が足らぬだけ 熊 本 
乗り換えに待ってやれぬとドア閉まり 榊 
飯盒ならまかせておけと襷掛け 重 本 
陸幼のベッドメークが今に生き 萩 田 
遺書にしかもの言えぬ子の哀れなり
道端にどこから来たか秋桜
松 岡 












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9月句会模様


平成18年9月26日 佳吟賞  萩 田 
課 題 秀句賞  該当なし
暑かった夏が過ぎ秋らしくなった一日の定例句会、絶好の秋晴れでなく、昼ごろから以後かなりの雨が降った。最近は尾崎君が体調不良で休んでいるのでなんとなく淋しい。

談話室の一角を占める我々句会の向こう側の一隅では、大熊君を委員長とする来年の「名幼会(47期幹事)」の準備委員会が開かれており、榊世話人は句会と掛け持ちで忙しい。

結果は萩田君が見事今年3回目の佳吟賞を獲得、秀句賞は該当なしであった。

10月5日に予定していた「秋の吟行(東京タワー)」は都合の悪い者がでて、11月9日(木)に延期された。
課題句 世の中を飽かずテレビで覗いてる 今 村
蛍雪の窓に余生の明かり見る 川 井
飛行機で見ても花火は丸かった 熊 本
窓窓に広告板の雑居ビル
ショーウインドー中は細身の服ばかり 萩 田
時化過ぎて窓辺に戻る虫の声 松 岡
自由句 テレビ相手に悲憤慷慨独り酒
ハミングは嗚呼桃源の露天風呂
井 上
親王はオギャアと強くおっしゃった   今 村
老人週間動物園で元気つけ 川 井
僕は僕プロを志望の田中良し 熊 本
目にアリコチャンネル毎に追ってくる
宿題は下手に書いてとせがむ孫
来て嬉し去って安堵の老の盆
重 本
一年振り挙手で挨拶同期会
ウルトラマン孫の話題を独り占め
萩 田
近ごろの婿は三度も色直し 松 岡

前月から始めた句会模様、意外と好評なので今月も掲載してみる。出来るだけ句会の模様を忠実に伝える積りであるが、編集子の独断と偏見が混じるのはお許し頂きたい。
窓越しに行方目が追う預金帳    判りにくい。作者のコメントによると、窓口で払い戻し手続きしたが、虎の子を下ろしたくない気持ちで、つい通帳に目がいったらしい。
世の中を飽かずテレビで覗いてる 内容はそれなりにいいが、題の「窓」希薄、今一歩。(3点)
時化過ぎて窓辺に戻る虫の声 感じが良く出ている。騒々しい嵐の雨風の音。過ぎて静けさが戻って虫の音が聞こえ出しほっとする。時化の最中には虫はどこに行っていたのだろう。(3点)
心の窓に灯火灯す戦友の文 他句と並んで選句すると印象が薄い
蛍雪の窓に余生の明かり見る 今月の題を見たとき「蛍の光り窓の雪」が先ず念頭に浮かんだ。最近は「蛍雪」が分からない若者が多いとか。また作者によれば、最近は熟年向きの勉強メニューが多いとか。その勉強のための蛍雪か。
ショーウインドー中は細身の服ばかり 本日の最高得点句。ご婦人だけでなく我々向けのシャツでも細身ばかり。日本人はスマートになったのか。(4点)
辞書によれば「ショーウインドー」が正しいが、「ウインド」と書いても「ウインドー」と読め、字数が節約出来るとのこと。(ショーはダメ)
飛行機で見ても花火は丸かった 飛行機の「窓」から見たのだろうが、題が希薄過ぎる。
窓窓に広告板の雑居ビル 原句は「窓窓が・・・」であったが、「に」にしたほうが格が上がる感じ。
近ごろの婿は三度も色直し 古い人間は「三度も」と「も」で言いたくなる。若い男は衣裳にこだわる連中が増えた(亡国の兆しとは言わないが)。
七十八才男の峠眺め善し そういえば男の平均寿命は七十八才だった。なるほど峠か。
12号日本に帰化の変り者 不謹慎な言い方をすれば、12号が13号のように大きな被害を残して暴れまわれば、もっと点が入ったかも。
テレビ相手に悲憤慷慨独り酒 「そんなにいつも怒ってもしょうがないでしょう」と奥さんが言うそうです。
加齢です辛抱しろということか 医者は何でも加齢で片付けているのではと僻みたくなる。
目にアリコチャンネル毎に追ってくる 目に青葉ではない。世の中はサラ金が叩かれ少し減ったと思ったら、今度は生保がCMではびこる。(3点)
一年振り挙手で挨拶同期会 カデの同期会にやってくる同期生が目に浮かぶ。(3点)
宿題は下手に書いてとせがむ孫 なんだか計算して作ったような句?「書いてやる」のほうが良かったのでは。
パソコンのせいで漢字が書けずなり パソコンを使わない会員から、使わなくても漢字が書けなくなったと発言有。原因はどうやら「加齢」か?
ウルトラマン孫の話題を独り占め 近頃はウルトラマンが幼児の頭の中を乗っ取っているようだ。そんなに人気があるのかなあ。
親王はオギャーと強くおっしゃった 宮内庁の記者会見では「オギャーと元気におっしゃった」が正しい。何はともあれ目出度いことであった。この会見はみんな見ていた。
僕は僕プロを志望の田中善し その後のドラフトでは楽天が第1位になった。祈健闘。(3点)
ハミングは嗚呼桃源の野天風呂 骨の髄まで沁み込んでいる。
老人週間動物園で元気つけ 作者曰く、老人週間は老人は入場無料だったので二つの動物園へ行ったと。動物園無料は子供の日だったと思ったが、今では老人も含むようだ。
来て嬉し去って安堵の老の盆 お盆にはご先祖も来る、子や孫も来て忙しい。嬉しいが大変。終わって静かになるとやれやれ、気が抜けた老夫婦二人だけに戻る。同感。








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8月句会模様


平成18年8月22日 佳吟賞  今 村
課 題 秀句賞  該当なし
今年の甲子園はまれに見る熱戦で、テレビに釘付けにさせられた。巨人中心に嫌気がさしそっぽを向かれたプロ野球に比べ、高校野球はなんとすがすがしく、どれほど万人の血を沸かすことか。

通常川柳句会の後、拡大世話人会が開かれるが今月は月末の「夏の集い」の準備のため、拡大世話人会は中止で川柳句会のみとなった。

今回はどうしたことかホームページ編集子(今村)が暫くぶりに佳吟賞を獲得、帰路の天変地異の大雨が心配される有様。一般的に投句3句の得点は平均して得られずに偏り勝ちであるが、今回も1句がダントツで6点。他は2点と0で、1句の高得点に助けらた佳吟賞であった。このため今回は秀句賞は「該当なし」となってしまった。

秋の吟行会は「東京タワーとその周辺」で10月5日(木)に決定。詳細は川井宗匠の事前偵察の結果に拠ることとなった。
課題句 仏壇の花賑やかに魂迎え 今 村
花火見る祝砲弔砲さまざまに 熊 本
出血よというが店主のつやの良さ
主役の座降りて我が家は妻の色 重 本
自活作業桃の色づき競い合い 萩 田
万灯の色暖かに終戦忌 松 岡
自由句 飄々と人畜無害板につき
ドクターストップビールが飲めぬ虚無の夜
井 上
NTTを支え女は長話
広告で読んだ積もりの週刊誌  
今 村
甲子園打高投低乱打戦
揚げ花火夜空に踊る暑気払い
川 井
談合がないなら要らぬ天下り 熊 本
朝顔の出来問えぬ友蓮の園
譲られた訳は座席で考える 重 本
黙祷で年を重ねて原爆忌 萩 田
改革にまた齧られるわが年金 松 岡

披講は毎回のことながら、各人が自分の選句を土台にいろいろ鑑賞・批評しあう(時には脱線雑談)楽しいひと時である。今回は得点句、無点句にかかわらずその一端を紹介しよう。
出血よというが店主のつやの良さ    しっかり店主の様子が目の前に浮かぶ。色が二つも入っている
仏壇の花賑やかに魂迎え 表現に色を直接出さない苦労。「盆」の代わりに「魂」と他人から聞いた俳句の知恵を拝借
自活作業桃の色づき競い合い あの桃の木に特に肥料などやった記憶なし。食べる方へ気が奪われていた筈 食べて謹慎騒ぎだったかな
スケッチをしている塾女の色使い 無作法に絵を覗き込んだはいけません。それとも服や化粧の色か? はっきりしない
万灯の色暖かに終戦忌 亡くなった人々を慰める灯に、人の心のぬくもりを感じます
長梅雨でダムはいいねと浮かぬ顔 「水不足解消でダムに水が溜まるのはいい」と「長梅雨で嫌だ」と欲張り過ぎ→意味不明?
朝顔の出来問えぬ友蓮の園 朝顔が好きで丹精していた阿部君への追悼句
談合がないなら要らぬ天下り 本当は世の中はそんなに単純ではないのだが
飄々と人畜無害板につき 年と共にお人柄が枯れてきた。
なんとなく作者は重本君かと思ったら他人の句、ただし重本君は選句、頭の中がこんがらがった
甲子園打高投低乱打戦 今年の甲子園の特徴。全部漢字の句の例
NTTを支え女は長話 その昔、電電公社では自動即時電話網が完成の暁の重要施策は「女、子供を狙え」だったとか(共に長話で料金メーターがどんどん上がる)。しかし最近の子供は携帯に移行した
譲られた訳は座席で考える 理由は簡単です。「お年寄りだからです」。その自覚がないのかな? 何はともあれ先ずは有難く座ってから
記者は追うそれどころかにマイク向け 着眼良し。整理が悪いので訴求力が今ひとつ。
ドクターストップビールが飲めぬ虚無の夜 お気の毒・同感同感。面白いは頭(字数)が長すぎて句集を作る時編集者は困るぞ
広告で読んだ積もりの週刊誌 老妻のみか、我々もその傾向があるからか、選句権利者7名中6名が投票の大漁歌い込み。以前に「中吊広告・・・」で稼いだ経験が生きた
改革にまた齧られるわが年金 改革結構しかし年金まで影響を受ける忌々しさ。この句も上中下をうまく整理するとしゃれた句になるのではという意見あり
例:わが年金また改革に齧られる  ?












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7月句会模様


平成18年7月25日 佳吟賞  重 本
課 題 飛ぶ 秀句賞  今 村
今年の梅雨は長い。一説によると梅雨明けが8月にずれ込むという話もある。今月の句会も若干雨模様の中開催された。先月松岡君が急病で入院、川柳も休みとなったが、幸い退院して今月から無事復帰何よりである。

句会は、テポドン発射に全員が憤慨し、長梅雨を嘆いたり、丁度開催中の日本人力士がだらしの無い大相撲名古屋場所などの句で、脱線気味に話に花が咲く。

今回は暫くぶりに重本君が点数も4点句2句、2点句1句合計10点と大活躍、だんとつで見事佳吟賞を獲得した。また秀句賞はお情けで今村が頂戴した。鑑賞の中で一段と句がよくなるような提案があり若干の修正がなされた。

8月は月末に「夏の集い」が開催される都合で拡大世話人会は休みであるが、川柳は開催(時間は繰り下げ15:00より)される。
課題句 偽札でテポドン飛ばす金作り 井 上
老妻の話あちこち飛んでいる 今 村
紙ヒコーキ孫と飛ばして部屋ごもり 川 井
テポドンでふっ飛ぶ平和夢憲法 熊 本
渡り鳥に赤信号の空が増え
追い山の若衆に飛ぶ勢水(キオイミズ) 重 本
梅雨晴れを待ちかねたよと蜻蛉飛ぶ 松 岡
自由句 一病が増えてもうひとつ角が取れ 井 上
相撲にもガン付けなどの技がある 今 村
都会でも住めば古里盆踊り 川 井
国際化おかげで続く大相撲 熊 本
若い娘にシルバーシートを譲られる
お喋りはレポーター並み母元気
草刈さえ無けりゃ極楽鄙住い
重 本
土用丑張り紙を見る顔に汗
雷が梅雨の終わりのかため打ち
萩 田
蟻の列晴れ間晴れ間に復活し 松 岡










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6月句会模様


平成18年6月27日 佳吟賞  萩 田
課 題 光る 秀句賞  井 上
梅雨の終わりが近づいたせいかここのと0ころ西の方での豪雨の被害が報じられている。当該地域の同期生諸兄に被害のないことが念じられる。
去る6月8日松岡君が急病で入院、川柳も休みとなり案じられたが、幸い昨日退院とのことが萩田君から知らされ、一同で喜び安堵した。
ここのところ句会は14:00開催のなっているのに、約一名15:00と勘違いして選句集計に間に合わない者が出る始末、歳は取りたくないものである。

今月は萩田君が健闘して佳吟賞を、また秀句賞はここのところ快調の井上君が獲得した。
課題句 風雲の世紀を生きて来た誇り 井 上
風鈴に暑さの中の涼見つけ 今 村
風吹けば昔オケ屋も今ネット 川 井
蛍飛ぶ夜風に人出ホトトギス 熊 本
勝ち組にシナリオ外のつむじ風
W杯風を呼び込めジャンボ鯉 重 本
風の子の昔懐かしとんぼ釣り 萩 田
自由句 無精者が本気になって蟹せせり 井 上
挨拶もせずに巣立った燕の子 今 村
水垢離に心清める涼しさよ 川 井
父の日に孫の電話がプレゼント 熊 本
ポイ投げに屑籠軽く受け流し
蜘蛛の糸すがる思いのW杯 重 本
うぐいすの起床喇叭で早く起き
稲光猫も木陰に走り込み
萩 田






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5月句会模様


平成18年5月23日 佳吟賞  井 上
課 題 光る 秀句賞  該当なし
薫風かおる5月の筈が、連休はどうやら好転に恵まれた外は、さっぱりの空模様が続き、今月の定例句会も雨模様である。
4/26に嘗ての柳友阿部君が亡くなり、今月は先月と同じく尾崎君が体調不良で不参加となり、「句即快」も寂しくなった。

前月に続き今月も井上君がここのところの快調ぶりを発揮して佳吟賞を獲得、秀句賞は該当なしとなった。
課題句 若き日の思い出光る観武台 井 上
トリノでは値千金金一つ 今 村
ピカドンの光りノーモア長崎で 川 井
光ってた頃のファイトで老い飛ばせ 熊 本
総裁選もう通じまい七光り
下院での証言光る拉致家族 重 本
螢火が川面に揺れる露天風呂 萩 田
青空が光る五月の鯉のぼり 松 岡
自由句 国事多難募る思いに飲み過ごし
早起きのリズムに乗れぬ休刊日
井 上
博物館汽笛残して幕を引き 今 村
強風に噛みつき耐える鯉健気 川 井
もったいない貴方にゃ私そうかなあ 熊 本
遅刻したご仁の腕にオメガ燦
飄々乎「バイ」と別れた友は逝く 重 本
花好きの友の回向に種を蒔き 萩 田
あれこれの故障に医者をはしごする 松 岡
*は阿部君の追悼句
今回は披講鑑賞の段階で議論が活発で、松岡君の自由句「あれこれ・・・」のてにをはの訂正のほか、修正添削で原句よりかなりよくなった(と一同が思い込んだ)例を次に掲げる
(原)朝栃が休み優勝今の内
(添)朝栃が休んで賜盃今のうち
(原)うまいとは世辞にも言えぬ躍り食い
(添)お世辞にもうまいと言えぬ躍り食い
(原)遅刻したご仁の腕にオメガ燦
(添)オメガ嵌めすまぬすまぬと遅刻する











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4月句会模様


平成18年4月25日 佳吟賞  井 上
課 題 悔いる 秀句賞  萩 田
桜花の季節は、東京では過ぎ日本列島を足早に北上中で、間もなく津軽海峡を越えようとしている。今回は井上、尾崎の2名が欠席で、先月に続き出席4名の少し淋しい句会となった。

前回佳吟賞は井上君が同点で競り合いルールにより獲得したが、今月は得点のうえからも堂々の佳吟賞を見事連続獲得した。秀句賞は萩田君が獲得した。

今月の課題「悔い」は、類型句が多くなると思われたが、矢張り人生や痛飲の悔いで賑わった。
課題句 威勢よく飲んだ昨日は何処えやら 井 上
幹事長親兄弟と言った悔い 今 村
凡才を自認してから悔いが消え 川 井
悔いは無駄すんだことより次の夢 熊 本
散らされて無粋な風よ花悔やむ
敗着はあの見落としと臍を噬む 重 本
悔い多き人生なれど今がある 松 岡
自由句 同期会一期一会の酒の味
三脚も歩き出し度いよい天気
井 上
かわいげなチワワの蔭にみた素性 今 村
チン二分出来るご飯の下手はなし 川 井
悔い残る見舞った兄は目もあけず 熊 本
喧嘩種尽きた飽きたと老夫婦
懸賞の数に溜息つく茶の間 重 本
団子より花がいいねと老夫婦
通学路市民が守る一年生
萩 田
タンポポは分相応の風に乗り 松 岡
川柳も長年やっていると、各人の作風がなんとなく見当がついてくる。それが的中するのも楽しみの一つである。しかしたまには思はぬ番狂わせがある。今回は「喧嘩種尽きた・・・」はみんながてっきり熊本君の句かと思ったら以外や榊君の句であった。結果的の担いだ感じの榊君はニヤニヤ。
井上君の「三脚・・・」と松岡君の「タンポポ・・・」の句は春風駘蕩の感じが滲み出ており、萩田君の「団子より・・・」は年寄りにとっては同感の声しきりであった。








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3月句会模様


平成18年3月28日 佳吟賞  井 上
課 題 耐える 秀句賞  松 岡
東京も桜が咲い始め、句会場の偕行社近くの靖国神社、市ヶ谷堤、東郷公園の桜は7〜8分咲きで花見客も多かった。
今回は今村、尾崎の2名が欠席で、今月も出席4名の少し淋しい句会となった。

今回は7点獲得者が2名と競り合ったが、ルールにより井上君が佳吟賞となり、秀句賞は松岡君の4点句のが獲得した。

今月の課題句「耐える」は、カデの生活の回想句が多くなったが、果たして「耐える」生活だったのか、今となっては寧ろ「懐かしい」想い出ではないかと話し合った次第。

4月4日の吟行は、万世橋の「交通博物館」へ10:30までに集合、予約で旧万世橋駅の遺構を見学するになった。(以上川井、榊メモより)
課題句 晩酌に一杯やれば耐えられる 井 上
長い旅汗と煤との夏期休暇 今 村
耐え忍ぶ術を学びし我が武窓 尾 崎
老人は孤独に耐えて医者回り 川 井
いまや喜寿耐えてばかりもあと少し 熊 本
幾星霜共に耐え合う老夫婦
はや余生戦に耐えた時代の子 重 本
寒稽古耐えてかく汗心地よく 萩 田
耐えることできぬニートが多くなり 松 岡
自由句 しんがりの金が支えた総崩れ
イチローが日の丸背負って意地を見せ
井 上
君が代を鳴らせ日本の相撲取り 今 村
揚雲雀天下の形勢見霽(はる)かし 尾 崎
総入歯虫歯ないかと孫が聞き 川 井
大渋滞なんでこんなにみな動く 熊 本
この寒さ啓蟄だけど穴ごもり
日溜りに合併話し持って寄り 重 本
春一番勢いつけて花粉撒き 萩 田
朝風呂に手足をのばす至福どき 松 岡










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2月句会模様


平成18年2月28日 佳吟賞  熊 本
課 題 秀句賞  該当なし
本年第2回の定例句会は2月の末日、ここの所天候は暖かったり寒かったり日替わりで、この日は生憎く寒い日となった。井上、尾崎の両君が病院へ行って句会は欠席で出席4名の少し淋しい句会となった。

今月の本会の課題は偕行川柳の課題を流用しているが、今月は「愛」、昨年の7月の「恋]と同様、句即快川柳にとってはもっとも苦手な題である。今回は7点獲得者が3名と競り合ったが、ルールにより三句中最高点句があった熊本君が佳吟賞となった。(秀句賞なし)

重本君の三句は「(孫がプレゼントしてくれた)酒」→その「孫から電話」→「(その大事な)わしの酒」を料理に使うな!・・・と筋が通っていると感心。

松岡君の「愛」「偽」の句は難解で、ただ一人選句した熊本君のコメントに、清水寺の管主が暮に書いた「愛」が年が明ければウソの多い世になり、今年の字は「偽」との解釈でやっと判ったが後の祭り、今年の暮になれば判るのにとぼやくと共に、熊本君の解釈力に一同脱帽。

春の吟行は三ヶ所の候補に挙がったが、近々移転し廃止となる万世橋の「交通博物館」(4月3日)と決まった。
課題句 愛という文字は使わず五十年 今 村
西郷どん天を敬い人愛す 尾 崎
生きがいは家族愛から生まれけり 川 井
喜寿だから言っておこうか愛してる 熊 本
孫からの酒を愛でてる身の果報 重 本
小学の友思い出す愛唱歌 萩 田
愛の字が偽の字に変る世の嘆き 松 岡
自由句 病院に春待ちかねたマスク顔
甘海老が舌にとろける北の宿
井 上 
君が代を素直に聞かす栃東 今 村
野良猫の水呑皿に薄氷 尾 崎
東風(こち)吹けよ梅の開花が待ち遠し 川 井
病名がきまり納得あとファイト
増税が微妙禁煙迷ってる
熊 本
建国の記事なくメディアただトリノ
結局は病気談義の同窓会
孫からと弾んだ妻の声で知る 重 本
少子化で鬼打ちの声遠くなり 萩 田
福豆も国産品を買って撒く 松 岡










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1月句会模様



在京メンバー(尾崎君欠席)


平成18年1月17日 佳吟賞  萩 田
課 題 秀句賞  松 岡
平成18年の年が明けた。第1回の句会が午後の同期生新年会に先立って普段より早い午前11時より開催された。句会に先立って会費の徴収、年間予定の決定(平成18年予定表に掲載)等を行った。
今回は新年第1回であるが残念ながら尾崎君が棄権、合計8名の計24句を対象の句会となった。今月の課題は「犬」。今年の干支ではあるが、身近すぎて一寸厄介である。

「写真入で愛犬を競う年賀状・・・」の句(松岡君)は最高点となったが、句の鑑賞で愛犬を競うのか、愛犬写真の入った年賀状を競うのかやや曖昧という意見も有ったが、どちらでも同感の評となり、見事秀句賞を獲得。

萩田君は「無災害のの祈願で社会、とんど焼きとおみくじと新年の風景」へと目配りした三句が万遍なく得点し、年末に続き佳吟賞を獲得し、ご本人は春から縁起がいいと喜ぶことしきりであった。

 
課題句 初詣で今年はポチも連れて行き 井 上
正月に子供に孫に犬も来る 今 村
盲導犬人の目となり足となり 川 井
少子化のせいか犬抱く人がふえ 熊 本
救助犬出番のないこと祈る夢 萩 田
年賀状愛犬写真で競い合い 松 岡
自由句 賞味期限伸ばす積りの試着室 井 上
駄犬でも年が変って縁起物 今 村
七福神詣でツアーの目玉いちご狩り 川 井
目標は日記に書いて口にせず 熊 本
君が代もしらけて響く国技館
朴訥な年賀はがきに幸を見る
出さぬのに来るの待ってる年賀状
湯の宿を雪がキャンセル寝正月
重 本
どんど焼き汁粉目当てに子が集い
おみくじを孫と見せ合う初詣で
萩 田
おとなしい成人式もまた心配 松 岡



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