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平成23年定例句会 開催日 課 題 佳吟賞 秀句賞 12月 12月20日 国(くに・こく) 松 岡 重 本 11月 11月15日 世(せい・よ) 大 石 熊 本 10月 10月18日 相(ソウ・ショウ・あい・たすける) 榊 熊 本 9月 9月20日 夢 今 村 熊 本 8月 休 会 ーーー ーー ーー 7月 7月19日 敬 重 本 なし 6月 6月21日 明 日 今 村 井 上 5月 5月17日 国 難 榊 井 上 4月 4月19日 流(りゅう・ながれ) 井 上 な し 3月 3月15日 母 今 村 萩 田 2月 2月16日 断(たつ・ことわる) 井 上 な し 1月 1月19日 立 つ 重 本 な し
平成23年12月20日 | 佳吟賞 | 松 岡 | ||
課 題 | 国(くに・こく) | 秀句賞 | 重 本 |
川柳会も今年最後今年もあと10日、いよいよ押し迫り気ぜわしくなった。
今月の題は「国」、この題「国」も先月同様簡単そうでいざ句に使うとなると漠として、工夫の見せ所比べであった。佳吟賞はめでたく今年の最後を飾り松岡君、秀句賞は今の世への願望を読み込んだ重本君が獲得した。
長年川柳会の幹事・世話人を努めてきた川井十郎君から体調も考えそろそろ交代したい旨、申し出があったが全員で当面半年程度は続けて貰うよう慰留し、その後様子を見ながら交代・川柳会の終了などを改めて図ることにした。
課題句 愛国の絆を固く締め直す 井 上 節度ない大国嘆く孔子さま 今 村 日本は地震に負けぬ国づくり 川 井 宇宙士は御国を高く何千里 熊 本 我が国をこの国とは嘆かわしい 榊 秀 国政に維新の気概よみがえれ 重 本 佳 この国に生まれた君は幸せか 松 岡 自由句 喜寿超えた妻に似合いの割烹着 井 上 弱音吐く暑い寒いは年のせい 今 村 陽を受けて映える紅葉あでやかに
霜柱踏みしめた音なつかしく大 石 なでしこの花より強い大和姫 川 井 予報士がタイヤを替えよフトン干せ 熊 本 新大関述べず爽やか四字熟語 榊 維新の会上げる狼煙に湧く市民 重 本 開戦日知る人ぞ知るあの戦果
なでしこは羽子板市に笑顔見せ萩 田 佳 ひとつ捨てひとつ諦め八十路行く
エコですと亭主小遣い削られる松 岡
課題吟「国」 危機管理国土を守れ津波から 作者:大震災一向に復興が捗らない。政府に危機管理の力なし 愛国の絆を固く締め直す 地震以後「絆」の字が愛用されている この国に生まれた君は幸せか 作者:某文士の影響か「この国」と他人事みたいに言う輩多し 節度ない大国嘆く孔子さま 論語は士大夫以上の学問で庶民は無関係だったせいか 我が国をこの国とは嘆かわしい 作者:某文士の影響か「この国」と他人事みたいに言う輩多し 宇宙士は御国を高く何千里 作者:テレビ「坂の上の雲」で「ここは御国を何百里」→「宇宙」と連想 ナデシコは世界に誇るニホン国 言い回しが今一歩 国政に維新の気概よみがえれ 作者:明治維新の気概を今の政治に切望 日本は地震に負けぬ国づくり 表現が少し当たり前すぎないか? 自由吟 哲学の道に紅葉と語り合い ややおセンチ 予報士がタイヤを替えよフトン干せ 作者:天候不順で予報士が親切に色々教えて呉れます 弱音吐く暑い寒いは年のせい kD現役の時は弱音は吐かなかった(いけなかった) ひとつ捨てひとつ諦め八十路行く 「断捨離」。身仕舞いが必要な年になった:同感 なでしこの花より強い大和姫 「なでしこ」と「大和姫」の関係しっくりしない 陽を受けて映える紅葉あでやかに みたまま過ぎる 開戦日知る人ぞ知るあの戦果 12/8 校庭で全員集めすごい戦果を聞いた 新大関述べず爽やか四字熟語 作者:自分でも分からない四字熟語を使わず、新大関は爽やかだった TPP投げた礫が呼ぶ波紋 説明も理解もなくいきなり投げかける政府 喜寿超えた妻に似合いの割烹着 作者はエプロンでなく割烹着だからよいと・・・ ハシズムもプーチンもどきの二頭立て ハシズムと言わずハシモトとはっきり言ったほうが釣り合いが取れるのでは 川柳会あと十年は続けよう 10年は無理だよ!!との声あり 二つ星の店を穢したフグ料理 大体他所の国の会社がよの国に来て「二つ星」は余計だ エコですと亭主小遣い削られる 地震以来何事も節約ムード、小遣いも巻き添え 霜柱踏みしめた音なつかしく おおいし なでしこは羽子板市に笑顔見せ 世界チャンピオンだから当然です 鏡見るどうにもならぬ顔の皺 作者:颯爽とした老人でいたいなあ!! 維新の会上げる狼煙に湧く市民 暫く様子を見ましょう
平成23年11月15日 | 佳吟賞 | 大 石 | ||
課 題 | 世(よ・せ) | 秀句賞 | 熊 本 |
ここのところ冬の到来を思わせる日があるかと思えば夏の終りに逆戻りしたような日がくる。世相の動きのように気候の変動が激しい。今月は幼年校47期は靖国定例参拝の当番の当日であり、句会は参拝前の午前中という気忙しい句会であった。
今月の題は「世」、題字の使い方の工夫の見せ所比べであった。佳吟賞は大石君、秀句賞は先々月、先月に続き熊本君となった。
課題句 放射能浮世の風が撒き散らし 井 上 我が夫婦来世の事は考慮中 今 村 佳 世の変り追いかけれぬ走馬燈 大 石 秀 傘寿なお世の中知らぬことばかり 熊 本 世渡り下手されどどっこい八十路ゆく 榊 中尊寺世界遺産も秋の色 萩 田 黙々と働く人が世を支え 松 岡 自由句 ジーパンの穴が若さをのぞかせる 井 上 胃カメラも損失隠し見つからず 今 村 佳 トントンと菜切る音して朝はあけ
百億を塵紙にする三代目大 石 円高で日本脱出組が増え
ラーメンは人気の高い日本食川 井 父残りほっておけぬと子がぼやき 熊 本 普天間移設始末に困る鳩のフン 榊 毒と言われ嘆声あがる茸狩
合いの手を入れて歌にもつく弾み重 本 ベランダに干し柿つるす秋日和 萩 田 お迎えのバスにゆられてデイに行く 松 岡
課題吟「世」 | ||
裃を脱いで浮世は風まかせ | 作者:停年となった暮らしは風まかせ | |
世の変り追いかけれぬ走馬燈 | 世の移り変わりが早すぎる | |
中尊寺世界遺産も秋の色 | 作者:世界遺産にも秋がきたと写真入りの新聞 | |
傘寿なお世の中知らぬことばかり | 作者:80年も生きてきたが今までの経験は狭く浅いとつくづく思う | |
我が夫婦来世の事は考慮中 | 慎重に言いましょう | |
世渡り下手されどどっこい八十路ゆく | 作者:世渡り下手の堅物でも八十を超えて生きているよ | |
老いは世の毀誉褒貶にとらわれず | 毀誉褒貶は超越? | |
放射能浮世の風が撒き散らし | 必要以上に社会が騒ぎを大きくしている | |
黙々と働く人が世を支え | この人たちが頼りです | |
自由吟 | ||
普天間移設始末に困る鳩のフン | 作者:鳩首相が撒き散らした移設問題、どう始末する? 国が危うい | |
ベランダに干し柿つるす秋日和 | 作者:ご近所の渋柿、二つずつ紐で20程竿に掛けてある。美味くなるだろう | |
毒と言われ嘆声あがる茸狩 | 作者:毒茸といわれがっかり、毒茸ばかりが多い気がする | |
トントンと菜切る音して朝はあけ | 毎朝味噌汁を作る模範家庭 | |
ジーパンの穴が若さをのぞかせる | ボロが高い不思議なもの | |
円高で日本脱出組が増え | 旅行だけでなく外国で暮らそうかと | |
お迎えのバスにゆられてデイに行く | デイサービスの風景 | |
鈴なりの熟柿は多分渋だろう | 今年は柿の生り年か、あちこちのお庭にカキが一杯→渋? | |
傘寿やで毎年やろう同窓会 | 作者:20/200の中学の同窓会、景気が付いて毎年やろうと・・なった。 | |
胃カメラも損失隠し見つからず | ||
合いの手を入れて歌にもつく弾み | 作者:歌に合わせて踊りだす。歌が下手でも合いの手で踊り易くなる。釣られて歌もよくなる | |
ラーメンは人気の高い日本食 | 美味いラーメン、外人も好む | |
準備万端整え過ぎて出て来ない | 何が出て来ないのか意味不明 | |
食通とのグルメ食事は不味いこと | 作者:食通ぶったご仁と食事すると講釈。食事の不味いこと | |
稲刈りの済んだ田圃にむら雀 | 作者:この田圃、小学生が植え刈り取った田圃。落ち穂に群雀の景色 | |
就活の孫がまぶしく見える時 | 子供と思っていた孫もパリッと着こなすと見違える | |
百億を塵紙にする三代目 | どうも三代目は。ティッシュ王子とも言うそうだ | |
父残りほっておけぬと子がぼやき | 作者:妻が先立たれ何も家事が出来ぬのを見て息子が嘆く |
平成23年10月18日 | 佳吟賞 | 榊 | ||
課 題 | 相 (ソウ・ショウ・あい・たすける) |
秀句賞 | 熊 本 |
めっきり秋らしくなった。
涼しくなれば頭の働きも活発になり秀句もできるはずだが・・・・
今月の題は「相」、読み方。意味の幅も広く自由度が大きいせいか選句も似たような佳句が多く手古摺る皆が言っていた。
佳吟賞は榊君、秀句賞は先月に続き熊本君となった。
課題句 柳の下へ首相の椅子が持ち込まれ 井 上 父と子の後ろ姿が相似形 今 村 相続でまだ臑齧る不孝者 大 石 カデという相性できた二年半 川 井 秀 夢破れ貴様と俺で五七五 熊 本 佳 共白髪相縁機縁五十年 榊 相性が良くて顔まで似る女夫(みょうと) 重 本 相好を崩し挨拶バスの客 萩 田 毎日が相も変わらぬ日曜日 松 岡 自由句 撫子のひと蹴り世界制覇する 井 上 若者はずらりスマホ電車内 今 村 秋祭り寄付の名前にランク付け 大 石 介護保険使えぬままに卒寿まで 川 井 下手がよいならと絵手紙始め出し 熊 本 佳 転ぶまい八起きは無理だ八十路には
菅笠が懺悔もどきの遍路旅榊 日本人の誇りが生きていた昭和 重 本 藷を焼く香りが誘う秋盛り 萩 田 つぶやいて妻の顔色そっと読む 松 岡
★ 今月は作者の弁だけを掲げました 課題吟「相」 共白髪相縁機縁五十年 作者:縁あって風雪を共に五十年、御苦労さま、有難うと感謝の今日 相談か金はないでと先手打ち 作者:息子から相談があると言われ坐り直した。年金生活者だし、後期高齢療養者だしと(思いながら)話を待った。息子は「又にする」と 相性が良くて顔まで似る女夫(みょうと) 作者:「君達相性がよいせいか顔の表情が似てきたネ」と言う 相好を崩し挨拶バスの客 作者:いつも使っているバスは同じ団地の人が多い。始発のバス停で会うとニッコリと挨拶が毎日の習慣です 自由吟 下手がよいならと絵手紙始め出し 作者:好奇心で覗いた絵手紙教室。女の人十人ばかり、「下手でよい」「下手がよい」と乗せられ男一人最年長で始めた。オッチョコチョイというべきか 初公判引き攣っている御面相 作者:小沢公判開始。記者会見を見ると追い込まれているなと感じる 転ぶまい八起きは無理だ八十路には 作者:この歳では七転び八起きの体力・気力もない。転んだら回復遅遅と命取り! ご用心ご用心 藷を焼く香りが誘う秋盛り 作者:そろそろ掘りたての甘藷が店に並ぶ時節、近所から掘りたての藷でやきいもを焼く匂いがする。秋ですね 日本人の誇りが生きていた昭和 作者:時代の変化を体験してか昭和初期生まれは、日本に生まれて良かったと言う誇らしい気持ちを持っていた気がする 菅笠が懺悔もどきの遍路旅 作者:日本を笑いもの、ダメにした張本人・菅前首相、懺悔の遍路行かね? 贖罪の気があってもSPまで連れて! ふざけるなと言いたい あと一年買えば当ったたからくじ 作者:当ったら会社を辞めようと買い続けた毎月数千円、結局当らずおかげで無事定年。でもあと一年買っていたら当っていたかも・・・
平成23年9月20日 | 佳吟賞 | 今 村 | ||
課 題 | 夢 | 秀句賞 | 熊 本 |
例年8月の盛夏でも我が句会は休会しないのが誇りであったが、さすがに昨夏同様の猛暑が予想されるので、会員全員が八十路を超えたことも有り、本年は8月の句会は高齢者の熱中症予防ということにして遂に休会とした。従って夏休みですっかり弛んだ子供のように、平生から作句に励んでいない大多数の会員は久し振りの川柳といった感じで、作句の感を戻すのに時間がかかったようだ。
この間辞めると言ってなかなか辞めない菅内閣も遂に辞任、少し違ったイメージの自称「どじょう」総理の内閣が発足した。ウンザリする政治も少しは変わってくれることを期待したい。政治・災害など暗い材料ばかりで我らが川柳も影響を受けていることは否めない。明るい材料はなでしこジャパン、甲子園だけでは淋しい。
佳吟賞は今村、秀句賞は熊本となった。
課題句 悪夢の主役・小沢・鳩山・菅直人 井 上 佳 未来ある子等は大きな夢を見よ 今 村 秀 夢破れ貴様と俺で五七五 熊 本 この幾月夢であればが多すぎる 榊 菅辞任一炊の夢総理の座 重 本 夏花が見事に咲いた夢の中 萩 田 非常呼集焦って遅れて夢が覚め 松 岡 自由句 絵に描いた餅と疑似餌のマニフェスト 井 上 佳 内閣にまたも紛れた不適材
政局でふと思い出すどぜう鍋今 村 老いの身も若き血燃える甲子園
日が陰り蝉鳴きやんで睡魔くる大 石 のろのろと台風川が牙(きば)むく土石流
なでしこはチームワークの和で勝った川 井 原因を作った党は責め上手 熊 本 風評で藁に縋れぬ陸奥の牛 榊 隠し芸それぞれ人の小宇宙 重 本 大文字焼いて先祖は帰り行き 萩 田 朝一番先ずは鏡にあっかんべえ 松 岡
課題吟「夢」 非常呼集焦って遅れて夢が覚め 年寄りは昔の旨くゆかなかった夢が多い。中8 菅辞任一炊の夢総理の座 国民には「一炊」とは思えないしぶとい長さ 夏花が見事に咲いた夢の中 作者弁:今年は暑く花作りは駄目。でも夢では見事に咲いた 夢想せぬ津波原発怖ろしや まとも過ぎ、時事句としては一寸時期は古い? 夢破れ貴様と俺で五七五 作者の弁:戦争のさなか国を守る意欲に燃えて集まった同期の桜、敗戦によって夢破れて散って行った。そして川柳で結ばれ友情をつないでいる この幾月夢であればが多すぎる あれがなければとつい愚痴りたくなる どじょう男のかなった夢は首相の座 どじょうが井の中の蛙でなければよいが 未来ある子等は大きな夢を見よ 明るい側面の捉えたのが良し 悪夢の主役・小沢・鳩山・菅直人 腹立たしい要素を並べた立てたメモ帳です 自由吟 原因を作った党は責め上手 作者弁から:原発を推進した自民党で考えると分かりやすい 老いの身も若き血燃える甲子園 まとも過ぎの句か? ご長寿でわしかトリだとこともなげに 分かりにくい。作者の説明:(会話で)「ご長寿ですね」「わしか・・最後に死ぬ(トリ)はわしだ・・」という状況
大文字焼いて先祖は帰り行き 幻想的な情景。 簸川上(ひのかわかみ)おろちの酒によい八十路 分かりにくい。作者の弁:出雲の簸の川の上流へ行き、よい酒で酔った、良い旅であった のろのろと台風川が牙むく土石流 立て続けに台風はノロノロデ豪雨と災害をもたらす。困ったものだ 朝一番先ずは鏡にあっかんべえ 瞼を見ると健康状況がわかるとか。情景を想像するだけでも楽しい 絵に描いた餅と疑似餌のマニフェスト 政権党への腹立たしさの一句 訳ありの訳のわからぬが買っている 一寸分かり難いが作者弁:安値の訳の理由は分からないが安値が魅力的、大丈夫だろうと 内閣にまたも紛れた不適材 今度の内閣にもまた???がいました 路地端に由来も知らぬ百合の花 状況は分かるが作者の心境?? 風評で藁に縋れぬ陸奥の牛 有名な東北地方の和牛、藁にも縋りたいが 隠し芸それぞれ人の小宇宙 作者弁:隠し芸はそれぞれの人生の一側面(小宇宙)が投影 弥彦神社萬葉の世の木が茂り 新潟の弥彦神社は万葉集に詠まれているとか、境内には欅、杉などの巨木の鬱蒼とした森で囲まれている なでしこはチームワークの和で勝った
汗と泥と血マメで栄えの優勝旗スポーツはすがすがしい。特に優勝などの好成績は万歳です 日が陰り蝉鳴きやんで睡魔くる 急に静かになるとつい眠たくなります 政局でふと思い出すどぜう鍋 そういえば現役のころ駒形へ「どぜう鍋」を食べに行きました。政局のお陰で楽しい思い出
平成23年7月19日 | 佳吟賞 | 重 本 | ||
課 題 | 敬 | 秀句賞 | な し |
梅雨明けの後連日猛暑に見舞われていたが、句会の7/19は西から台風6号が迫ってきており、天気が心配されたが時々驟雨があったが帰宅するまで酷いことにならずに済んだ。世情は相変らすウンザリする政治、川柳のタネにするのも飽きてきた。
佳吟賞は重本君、秀句賞は該当句なしとなった。
課題句 謹んで敬具と書いて肩が凝る 今 村 敬礼し帰校の生徒凛として 大 石 おみお付けと敬語の好きな日本人 川 井 古希なんて卒寿からだよ敬老は 熊 本 八十翁に無職ですかは失敬な 榊 佳 御愛敬と思えどひどい音痴節 重 本 敬称には忘れられない貴様俺 萩 田 敬礼で別れた門も幾星霜 松 岡 自由句 菅直人矢張り野に置け根無し草
梅雨明けた途端雑草ぐっと伸び
井 上 仕分けした方が今度は仕分けされ 今 村 入道雲ここにいるぞと胸をはり 大 石 玉音で生きた八十路に夢がある 川 井 友人が偉くなったと威張ってる 熊 本 平服でと真に受け行けば皆正装 榊 佳 鍬持てば背筋しゃきっと若返る
物忘れ絞り出すよに書く日記重 本 小学生野球したいと星に請い 萩 田 近頃は見出しだけ見る政治面 松 岡
平成23年6月21日 | 佳吟賞 | 今 村 | ||
課 題 | 明 日 | 秀句賞 | 井 上 |
句会の当日6月12日は丁度夏至、暦に合わせたようにこの日は30度を超える猛暑日となり、電力事情の悪いこの夏が思いやられる。世情は相変らす大震災、津波、原発に加え政治の混乱とまさに国家的な危機が続いている。これでは日本の将来はどうなってしまうのか? 情けない政治から日本の将来が心配される今日にぴったりの「明日」が課題。出句も政治、原発など時事句が多かったのも止むを得ない。
入院で永らく欠場だった松岡君が今月から復活参加した。
佳吟賞は今村と、秀句賞は最高得点句の井上の両名が受賞した。
課題句 しがみつく首相に座には明日がない 井 上 佳 リュックサック明日は遠足枕もと 今 村 放射能明日の見えない避難する 大 石 日本の明日を背負うも若い人 川 井 おそれるな明日は明日の風が吹く 熊 本 後手ゴテに原発事故の明日見えず 榊 外堀を埋められ明日のない総理 重 本 LED明日の世照らす長寿命 萩 田 レームダック菅政権に明日はない 松 岡 自由句 秀 節電に戦後の暮らし知る強み 井 上 佳 朝顔かゴーヤで迷う苗選び
スカイツリー高所恐怖は登らない今 村 一輪車操る子等の誇り顔 大 石 扇風機でガマンくらべの夏が来る 川 井 妻逝って家事の重さよいとしさよ 熊 本 佳 死に体が遍路もどきか被災地へ 榊 内幕記事眉唾で読む週刊誌 重 本 梅雨に入り遠足の子も合羽持ち 萩 田 一定の目途って便利な言葉です 松 岡
平成23年5月17日 | 佳吟賞 | 榊 | ||
課 題 | 国 難 | 秀句賞 | 井 上 |
先月は大震災の影響、不順な天候などいろいろ落ち着かない月であったが、今月は気候だけはさわやかな皐月となったが、世情は相変らす大震災、津波、原発とまさに国家的な危機である。課題もこれに合わせて「国難」という句会となった。
先月体調不良で欠席の井上君は回復して出席、入院中の松岡君は無事退院、来月から川柳も復活参加との朗報が届いた。
句会に先立ち句集(四)の掲載する各人の自選句が持ち寄られ、下版作成担当の今村が受領、中表紙の絵は「校門」に決めた。
佳吟賞は久し振りに万遍なく3句とも得点した榊君、秀句賞は最高得点句の井上君が受賞した。
課題句 秀 国難に矢張り頼りは自衛隊 井 上 国難に善意沸き立つボランティア 今 村 風評が国難まいて吹きあれる 大 石 佳 竹島の留守につけ込む火事場ドロ 榊 国難に欲しい首相の危機管理 重 本 原発被害オール電化も夢の夢 萩 田 自由句 お粗末な政治主導に春寒し 井 上 浜岡原発幾分ましな思い付き 今 村 幾重にも侘びても消えぬ放射能 大 石 何もかも自粛で弔意大地震
乳母車のママ盛り場に子沢山川 井 譲られて茶髪見る目を変えました
東電を滑って泣いた日もあった熊 本 佳 節電の駅に足腰鍛えられ
あれこれと云われてカルテは老人性榊 ねずみ捕りかちょっと緊張する警邏 重 本 復興を願い川面に鯉のぼり 萩 田
平成23年4月19日 | 佳吟賞 | 井 上 | ||
課 題 | 流(りゅう・ながれ) | 秀句賞 | な し |
先月は突如襲った大震災の影響で、計画停電・交通機関不安などで句会が急遽Fax方式となり、柳友が一堂に会する句会が二か月ぶりに開かれると永い間合っていなかった気がする。一同地震災害には合わず何よりであった。
今月は井上君が体調悪く欠席、入院中の松岡君は残念ながら引き続き欠場。
今回は大災害の後であり、出句24句中直接的・間接的に震災関した句が14句に達した。そのせいか残念ながらやや同工異曲の傾向は避けれないことになった。
体調不良欠席の井上君が佳吟賞、秀句賞は該当なしとなった。
課題句 佳 原発の安全神話流れ去り 井 上 只唖然根こそぎされて流れ去る 大 石 強行軍流れる汗は心地よし 川 井 被災地にも花に鳥啼き雲流る 榊 懐かしい時代を映す流行歌 重 本 木曽の流れ入れて懐かし我が校歌 萩 田 自由句 佳 しめやかに花見楽しむ上野山
ハイテクの小細工わらう大鯰井 上 平凡が幸せだった地震前
発表は小出し対策は後手々々今 村 料理記事眺める丈で五つ星 大 石 被爆国原発事故に負けられぬ 川 井 老妻(つま)入院パジャマどれにとまず迷う
もう年か医者は息子に説明し熊 本 汚染処理一喜多憂に気が逸(はや)り 榊 水仙香凛たる母の気配あり 重 本 計画停電寝不足だけは挽回し 萩 田
東北大地震、原発事故 地震・津波・原発関係を纏めた 1.只唖然ねこそぎされて流れ去る
2.濁流の画面何度も呆然と
3.微笑むにも頭をよぎる大津波
4.しめやかに花見楽しむ上野山
5.我が善意どこへ届くや義援金
6.被災地にも花に鳥啼き雲流る
7.平凡が幸せだった地震前1:「ねこそぎされて」やや無理な表現→「ねこそぎになり」
2,5:素直に受け取れる
3:「微笑む」が不自然か
4:「しめやかに」は?、せいぜい「遠慮がち」位がいいのでは
5:寄付した義援金はどこの誰へ?
6:本来長閑な春なのに似合わない荒涼たる風景
7:すっかり失い荒れ果ててしまった8.原発の安全神話流れ去り
9.ハイテクの小細工わらう大鯰
10.汚染水やっぱり海に流れてた
11.発表は小出し対策は後手々々
12.汚染処理一喜多憂に気が逸(はや)り
13.計画停電寝不足だけは挽回し
14.被爆国原発事故に負けられぬ
8:課題「流」句、高点句
9:川柳らしい佳句、最高点句
10、11、12:事故の全貌不明、対策の見通しも立たぬ不安・いらいら。「気が逸り」の表現は?
13:停電では寝るしかないか14:何くそ、頑張れ!!課題吟「流(りゅう・ながれ)」 懐かしい時代を映す流行歌 NHKの番組を見てシミジミ 強行軍流れる汗は心地よし その昔埃と汗にまみれてよく歩かされた 木曽の流れ入れて懐かし我が校歌 そういえば我が校歌に「流れも清き木曽川や」とあった 自由吟 草抜けず他のシルバーの腕を借り 加齢で今までやってきた除草が困難 料理記事眺める丈で五つ星 自分が眺めて五つ星に評価したのか、行けない五つ星を眺めているだけなのか(眺めるだけの?) 老妻(つま)入院パジャマどれにとまず迷う 入院もお出掛のように衣装選び 水仙香凛たる母の気配あり 懐かしい香り 過疎村に田畑耕す老夫婦 過疎化の村、でも長閑な風景 KDの友も減って出無精筆不精 いつかの世話人会は3人のことがあった もう年か医者は息子に説明し 近頃は人の話が理解が出来ない年寄りと見られているのか。口惜しい
平成23年3月15日 | 佳吟賞 | 今 村 | ||
課 題 | 母 | 秀句賞 | 萩 田 |
3月11日突如襲った東北・関東大地震の影響で、首都圏は計画停電が実施され交通機関は大混乱、予定の3月15日の句会は急遽全員Fax句会となった。今月も入院中の松岡君は残念ながら引き続き欠場。
今回は課題句で今村が佳吟賞、秀句賞はそれぞれ今村、萩田が獲得した。
課題句 復員で鱈腹食べた母の味 井 上 佳 父の武運陰膳供え祈る母 今 村 若い母児の泣き声に共に泣く 大 石 怖い夢とっさに叫ぶおかちゃん 熊 本 三ツ星より優る味あり母の味 榊 母の忌に偲ぶ慈愛のあれやこれ 重 本 入校式父母と記念の写真撮り 萩 田 自由句 禁酒宣言但し実行明日から
井 上 佳 老人会習字の講師褒め上手サラ川に散りばめられた世の動き
今 村 泥まみれ元気のあかしと洗い干す 大 石 失業者増えて介護の人不足少子化も保育所予算廻りかね
川 井 マニフェスト目標だよと総理言い 熊 本 吾が時計後期になって進み増し 榊 猪鍋の話が弾む罠作り 重 本 秀 ひな祭り主はテストで追われてる 萩 田
2月句会模様
平成23年2月16日 佳吟賞 井 上 課 題 断(たつ・ことわる) 秀句賞 な し
1月の寒さを引きずり立春を過ぎても中々暖かくならず、前日は降雪を見た。この日の午後はわが幼年校47期は、靖国神社などの定例参拝の当番であったが、幸いに寒気がゆるみ暖かい日差しに恵まれた。
句会は以上の事情で午前中に開催したが、今月も先月に続き入院中の松岡君が残念ながら欠場。
選句・鑑賞に先立ち前回発刊から3年余を経過したので、句集(四)の発行を相談した。体裁・収録句数など前回とほぼ同様とし、5月句会までに各人26句を提出することとした。下版作成は今村、印刷所との交渉などの事務は川井と分担を決めた。
今回は課題句で高点獲得の井上君がその勢いで佳吟賞を獲得、秀句賞は該当なしとなった。
課題句 佳 名誉会長断り切れぬ年の順 井 上 軽率に断り入れて角が立ち 今 村 錬兵休下痢で断食したあの日 川 井 断った介護を頼む羽目となり 熊 本 しがらみを断てぬがままで八十路ゆく 榊 自由句 佳 久し振りにチャルメラを聞く寒い夜
われ乍ら今日もド忘れ物さがし
井 上 イトカワの微粒子クシャミ要注意 今 村 理念なく成り行きまかせ疎い人
草相撲八百長なくて熱気満つ大 石 内定率下がり学べぬ青田刈り 川 井 楽しめと子育て済んだ人の言う 熊 本 福祉へのインフラ不備と伊達直人 榊 粗餐にも手間の詰まった妻の味
窓拭きは矯めつ眇めつ妻が指揮重 本 ケア・ハウスの友も交えてクラス会
八百長の新手で受けた勝ち名乗り萩 田
課題吟
「断(だん・たつ・ことわる)」
断ってもセールス電話ベルしきり 確かにセールスはシツコイ。座5が今いちか 名誉会長断り切れぬ年の順 文句なしの好句 断末魔噴煙高くなすままに 「断末魔」の納まりが?「断」の扱いに苦労 断った介護を頼む羽目となり 本人注:以前余裕のある時、不要と断ったが今や介護が不可欠 油断すな山から花粉飛び始め 去年の猛暑で近くの山の杉は花蕾も一杯付けているとか しがらみを断てぬがままで八十路ゆく 誰も山のようにしがらみを抱えている。面白い 軽率に断り入れて角が立ち 「軽率」に一捻り欲しい。→「うっかりと」では如何 錬兵休下痢で断食したあの日 遊泳演習の時の思い出。休暇で帰省し漢方薬ですぐ快癒とか(家は良い) 自由吟
福祉へのインフラ不備と伊達直人 「と」?、「で」では 理念なく成り行きまかせ疎い人 ターゲットが散漫? ピリッとしない感じ 豪雪に引っ張りダコの自衛隊 原句:「・・・道を開くも・・・」ですっきりしない。討論の結果修正 ケア・ハウスの友も交えてクラス会 今までの幹事役がケアハウスへ入所。感謝の意をこめてそこでクラス会とか 久し振りにチャルメラを聞く寒い夜 そこはかとなく素朴な昔が蘇る 粗餐にも手間の詰まった妻の味 「粗餐」で遠慮したのが仇。「ご馳走」と胸を張った方が良いのでは 楽しめと子育て済んだ人の言う 子育てどころか孫育ても済み掛けている年代にはカッタルイ句 イトカワの微粒子クシャミ要注意 宇宙の彼方へ行くも帰るも奇跡。その分析はまたチョウ細かい話。クシャミは厳禁 八百長の新手で受けた勝ち名乗り 八百長を上手く使った腕前。感服 窓拭きは矯めつ眇めつ妻が指揮 大掃除になると毎回繰り返す光景。みんな経験者で同感 草相撲八百長なくて熱気満つ 八百長のないのは本当に草相撲だけ。座5が固い? 古事の地に天災ノカミご降臨 「古事の地に」?→「古事記の地」としたら滑らかでは 下ろしても下ろしても憎い雪 「憎い雪」が活きている 内定率下がり学べぬ青田刈り 少し理屈が勝っている感じ われ乍ら今日もド忘れ物さがし 定型パタンだが無難に纏めた 世も末か噴火インフル民主党 噴火・インフル・民主党とした方が良かったか?
1月句会模様
平成23年1月19日 佳吟賞 重 本 課 題 立 つ 秀句賞 な し
年改まり平成23年の第1回句会である。昨年の夏は酷暑であったが、この冬は滅法に寒い。
今月は正午より同期生新年会が開催されっるので、川井宗匠にはお手数であったが全員がFAX投句・FAX選句とし、選句結果を整理したもらい、当日11:00からはは結果発表と鑑賞のみとした。
案の定年寄りの習性で30分前くらいから新年会のみの出席者が到着して落ち着かない雰囲気となってしまったので、この方式は纏めるものは大変だったが成功であった。
今回は同点の高点者賀』3名出て、一番以前の佳吟賞受章者の重本君が佳吟賞を獲得、秀句賞は該当なしとなった。
課題句 号令調整すっくと立った観武台 井 上 寒の入り早や立春を待ち侘びる 今 村 年はじめ茶柱立って微笑こぼれ 大 石 立つよりも優先席にへ行く八十路 川 井 自立せよと言うが自分は妻たより 熊 本 鈍菅の公約すでに薹が立つ 榊 佳 元旦に茶柱が立つ身の果報 重 本 自家農園野菜売るほど腕が立ち 萩 田 自由句 お説教が済めば貰えるお年玉 井 上 ティッシュ配り齢恰好で人を選り 今 村 坂道を喘ぎ手をとる共白髪 大 石 スカイツリーの見える天神様となり 川 井 新聞の記事そこのけと広告欄 榊 佳 孫と競い年甲斐もなく箱根路を面魂が駆け抜ける
重 本 帰省客故郷の空へ雲を引き 萩 田
課題吟「立つ」
鈍菅の公約すでに薹が立つ 鈍菅→鈍感の意であろうが、この表現は文芸川柳としては? 句としては「民主党・・・・」として方が 立つよりも優先席にへ行く八十路 原句:・・・優先席へ八十路なり であったが議論の結果修正 自家農園野菜売るほど腕が立ち 課題「立つ」に引かれて「腕が立ち」に、「腕を上げ」位が妥当では 寒の入り早や立春を待ち侘びる 「立春」として「立つ」を上手く処理 元旦に茶柱が立つ身の果報年はじめ茶柱立って微笑こぼれ
一句:「身の果報」は大げさ。「縁起よし」位では前句との比較でこの句へ点が流れた?
自立せよと言うが自分は妻たより 面白い。この作者の定番句材 号令調整すっくと立った観武台 姿勢よく立つことを句材にするとどうしてもここへ行ってしまうようだ。昔は本当に姿勢が良かった 自由吟
傘寿過ぎしんどさまさるお正月 齢をとると、特に八十を過ぎると正月の度にしんどくなります。同感 孫と競い年甲斐もなく餅三つ 景気よくつい三つと言ってしまった 百薬の長確保して寒の入り 寒の入りにわざわざ酒を用意した? 新聞の記事そこのけと広告欄 原句:「新聞誌」で? 修正 帰省客故郷の空へ雲を引き 原句:「帰省機」で「故郷の空」と重複表現気味。修正したが表現が一寸飛躍したか? 猿廻し猿も気になる祝儀盆 初詣の猿廻し、ご祝儀の多寡を気にする親方の気持ちを察したか スカイツリーの見える天神様となり だんだん高くなる新名所はあちこちから見えるようになった カルタとり触れ合う指に心ゆれ メルヘンチック。貫一お宮の時代的表現句 ゲーム機のスピード孫に追いつけず 年寄りはまずやり方が分からない。ゲームは目が回る お説教が済めば貰えるお年玉 作者曰く:そんなに長くお説教はしない。一言だけだ 新暦広げ連休数えてる 毎日休みの身でも連休の長さと数は興味あるよ 妻の笑み辛さ痛さの即効薬 座六。前出の「自立せよと言うが自分は妻たより」とセット ぽちを飼う昔番犬今ペット 弱よわしい今様ペットの名前では番犬にならない ティッシュ配り齢恰好で人を選り 「私を避けて次の若い人に渡した」と老婦人が怒っていたそうです 箱根路を面魂が駆け抜ける 面魂の表現がいい。最高点句 坂道を喘ぎ手をとる共白髪 作者の周辺を考えると同情したくなる句