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山本卓眞会長 お別れの会

(主催者挨拶)

ご挨拶
 本日は、ご多用中にもかかわらず、弊社顧問山本卓眞の「お別れの会」にご参会賜り、厚く御礼申し上げます。
 昭和24年4月入社以降の故人の歩みは、弊社が日本発のグローバル IT カンパニーへと成長する歴史そのものでありました。故人は入社直後から、弊社のコンピュータ事業の黎明期を抜群の実行力と統率力で牽引し、昭和56年6月からは代表取締役社長として業容の拡大に努められました。
 この間、故人が歩んだ道のりは、けして平坦なものではなく、峻険なる行く手への挑戦の連続といえました。天才と称せられた池田敏雄元専務とともに奮闘した自主技術による国産コンピュータの開発、そして互換路線の選択の後に生じた米国 IBM社との知的財産紛争など、時に企業の浮沈に関わる事態に望むも、故人は何ら怯むことなく果敢に立ち向かい、その都度苦難を乗り越え、今日の弊社の礎を築いて下さいました。
 自身の著書名に選んだ「志を高く」という言葉に象徴されるように、故人の企業人としての姿勢は、まさに高き志が迸出するかの如きものでした。そして公私を峻別し、職務には厳しいながらも周囲への温かい思いやりをけして忘れぬ姿は、接する者を常に魅了し、成長発展過程にあった弊社の、そして戦後復興期を経て目覚しい経済成長を遂げた我が国経済界における、真のリーダーたるに相応しい人物であったと、諸先輩方が等しく語るところであります。
 いままた震災後の復興と世界的な経済混迷からの脱却が喫緊の課題となっている今日において、利己的な欲求への自制を知り、企業人として果たすべき責務について語るを常としていた故人にこそ、まだまだ活躍していただきたかったと残念でなりません。弊社一同は、故人の志を受け継ぎ、いま一度、社業を通じて社会の発展に寄与することに思いを一に、邁進してまいる所存であります。
 ここに故人が生前皆様より賜りましたご厚情、ご厚誼に衷心より感謝申し上げ、御礼のご挨拶とさせていただきます。

 平成24年3月9日
富士通株式会社
代表取締役会長 間 塚 道 義
代表取締役社長 山 本 正 巳
ご略歴
 大正14年9月11日 生まれ    平成15年12月 偕行社理事選任
 名古屋陸軍幼年学校43期      16年 7月 副会長
 陸軍航空士官学校58期      17年 1月 会長
 昭和20年 7月 1日 陸軍少尉      23年 2月 公益法人偕行社理事長
 昭和24年 3月 東大第二工学部卒      同年 6月 会長
  同24年 4月 富士通信機製造株式会社入社    平成24年 1月17日 逝去 享年86歳
 昭和56年 6月 富士通社長    
 平成 2年 6月  同  会長    
 平成 9年 6月  同名誉会長    
  同年  勲一等瑞宝章受章    


          
    
 
 47期(大幼47丸山君も参加)

    名幼47・49期 
         
  
飛行服姿(航空士官学校)

 航空士官学校の同期(最前列左端 )
     

東大時代(前列左端)
 

常務時代
 
     社長室にて
       

 社長時代

  大型コンピューター
FACOM230-60の前で(左端)